【第1回】タクシーは稼げない?
2013/03/06
「タクシーは稼げない」とよく聞きますね。どこからそのイメージを得たのでしょう?
よくテレビの景気を取り上げた番組などで、都内の大きなタクシー乗り場にいるドライバーにマイクを向け「最近どうですか?」なんてレポートするシーンありますね。マイクを向けられたタクシードライバーはこう答えます。「全然ダメです。」本当にそうなのでしょうか。
逆に「儲かって仕方がないよ!」というタクシードライバーのインタビューを見たことがありません。東京都内に年収500万円を超えるようなドライバーはたくさんいるはずです。
なぜそういったドライバーに当たらないのか。いや、当たってもきっとオンエアされることは無いのでしょう。テレビはタクシードライバーを「儲からない仕事」として放送したいのですから。
そもそも、都内の大きなタクシー乗り場に何時間も並んでいるようなドライバーにマイクを向けても「稼げていますよ」というドライバーはいません。そこに並ぶくらいなら”流し”営業でお客を探した方が売上げにつながります。
東京交通新聞によると2013年1月度の平均売上は、東京特別区が42,303円、多摩地区が40,355円。
これを給料ベースに計算しなおすと
東京特別区の営業収入は「42,303×12乗務=507,636円」で、
支給額が「507,636円×歩合率60%=304,581円」となります。
一方、多摩地区は営業収入「40,355円×12乗務=484,260円」で、
支給額「290,556円×歩合率60%=290,556円」となります。
これがタクシー業界の平均収入です。
あくまで平均なので、これ以下の人も、以上の人もいます。もっと稼いでいる人の中には、タクシーをやりつつ店や会社を経営している人すらいます。資金をためて起業する人もいます。「タクシードライバーの将来が個人タクシー」だなんて時代はもう終わったのです。