「SDGs」や「カーボンニュートラル」と環境問題や持続可能な社会の実現に際して、多くのスローガンが各事業者や団体で打ち出されております。
それらは地道な努力なしでは達成はできないものでもあります。
今後のタクシー業界においても働き方だけでなく、運営、営業方法、そしてタクシー車両を通じての環境問題を考えるうえで大切な事象にはなるはずです。
今回は国内のタクシー会社と自動車会社大手が取り組む話題です。
見出し
京都タクシー3社で日産軽EVサクラがタクシー車両に!
国内自動車業界の最大手「日産自動車」は2022年11月15日、京都府内のタクシー会社3社において軽電気自動車(EV)「サクラ」を導入することを発表しました。翌日11月16日には既に運行を開始しております。
日産は京都のタクシー会社、エムケイ株式会社、都タクシー株式会社、京都第一交通株式会社の3社において、軽自動車BEV「サクラ」が導入されると発表した。運行は11月16日から開始されます。
エムケイ、都タクシー、京都第一交通の3社
今回日産自動車と連携を行ったのは一般社団法人 京都府タクシー協会に加盟する3社の「エムケイ株式会社」、「都タクシー株式会社」、「京都第一交通株式会社」の3社になります。
ではその古都を走るタクシー事業者3社の特徴を見てみましょう。
知名度抜群!丁寧な対応が人気の“エムケイ(MK)”
エムケイタクシー(MK)は京都・大阪・神戸・滋賀と行った関西圏を中心に名古屋、札幌、福岡、東京にグループ会社を運営。
丁寧できめ細やかな接遇が特徴で初乗り金額が他社より9%安く、迎車料金も不要といったサービス面の強さが特徴です。
最新アプリ導入で便利!老舗タクシー会社“都タクシー”
都タクシーは京都で愛されて80年以上。安全・安心・信頼のタクシー会社です。
近年は全国展開を進める国内最大手タクシー配車アプリ「GO」との提携により、より便利に乗車することができます。
京都観光などの貸切タクシーとしても大いに活躍をしております。
国内最大手グループ所属。観光に強い“京都第一交通”
京都第一交通は国内最大手のタクシー事業者「第一交通産業」のグループ会社です。
やはり全国規模のネームバリューもあり、京都府内でも京都駅や観光地をはじめ多くのお客様に利用されているタクシー事業者の一つです。
観光タクシーなども人気で、観光タクシードライバーによるお勧めのコースなどが人気を集めております。
EV活用を通じてカーボンニュートラルの実現を
京都府は国内はおろか世界有数の観光地でもあります。
それと同時に温暖化防止のための気候変動枠組条約締約国会議で取り決められた、世界で初めての国際協定『京都議定書』採択の地という環境先進都市の面も持っております。
カーボンニュートラルの実現へ向けて取り組む京都府と、京都府タクシー協会に加盟する3社が提携をし、この度日産「サクラ」のEV活用を通じて脱炭素社会社会の実現を目指していく狙いがあります。
軽EVはユーザーへのメリットも
京都府内は独特の小回りの道や坂道など、一般乗用車はもちろん、通常のタクシーでも走行が困難な地域が多いことでも有名です。
日産自動車によれば「京都は軽自動車ならではの小回り性能に優れ、環境にも優しい軽EVタクシーの需要は高く、さらにEVならではの力強く滑らかな加速も活かされる街並み」とのことです。
タクシーを利用するユーザーにとっても大きなメリットが「サクラ」にはあるということですね。
11月16日から「DONATION TAXI(ドネーションタクシー)」運行
今回の京都府内のタクシー事業者3社では、日産自動車と連携し、EVによる地球環境にも優しい移動を幅広いお客さまに感じていただけるよう、導入した軽タクシー「サクラ」全台を「DONATION TAXI(ドネーションタクシー)」として運行することが決まっています。
運行期間は2022年11月16日から2023年2月末までとなっており、「サクラ」のタクシーを利用されたお客さまの乗車距離に応じた一定額を、環境団体(京都気候変動センター)に寄付するシステムとなっております。
運行場所は京都府内及び京都市内で、お客様はタクシーを利用することによって、環境支援に関わることができるという取り組みとなっております。
タクシーには小学生の絵をラッピング
また、「DONATION TAXI(ドネーションタクシー)」は小学生が環境保全を目的に描いた絵をタクシーのボディにラッピングして京都を走ります。
タクシー事業者3社でお題が分かれており、エムケイタクシーは『人間も動物もすみやすいかんきょうへ』、都タクシーは『「CO2」ゼロの町』、京都第一交通は『地きゅうがあついよ~』となっております。
近隣にお住まいの方や観光で京都を訪れる際は是非ともご利用してみてはいかがでしょうか。
これから~Opinion~
「地球以外の星に移住する計画」なんてのをよくサイエンスの分野で耳にしますが、個人的にはとんでもない話ですよね。地球というかけがえのない場所で環境問題について考えることは我々人類共通の課題であり、移住の前にいかにして住み良くするかを考えなくてはいけません…と少々飛躍しすぎたことを言ってしまいました。
タクシーや公共交通機関に何が出来るのかと言えば、EV車両等を通じてCO2排出削減を目指して環境への取り組みを積極的に行い、また持続可能な社会の実現のために職場の環境を整えること、働きやすさ、利用しやすさ双方のバランスが整う事。多様化が謳われる現代ですので、何が正解ですとか、こうあるべきという定義が非常に難しくはなってきている中、それでも環境破壊だけは間違っていると断言できます。「DONATION TAXI(ドネーションタクシー)」の成功と継続的な実施を願ってやみません。