一般車にはドアミラーが多いのに対し、なぜタクシーはでフェンダーミラーが多いのでしょうか?フェンダーミラーの方がタクシー運転手にとって見やすいのか、タクシーならではの理由をご紹介します。
タクシーにフェンダーミラーが付いている理由とは
タクシーにはドアミラーの他にフェンダーミラーを使用しているケースが多くあります。これにはきちんとした理由があります。
これからタクシードライバーを志す方は、その理由をご存知でしょうか。あまり知られていない、タクシーがフェンダーミラーを使用している理由やメリットをここでご紹介していきます。
お客様に不快感を与えないメリット
フェンダーミラーのメリットといえば、後方の見やすさです。ドアミラーだと大きく首を動かして確認しなければならず、個人で運転している場合にはいいのですが、タクシーは助手席にもお客様を乗せます。
運転手がしきりに首を動かしているのを見ると、お客様からは不思議がられます。
何より助手席が女性でさらに薄着の場合、「じろじろ見られている?」という不快感をしめされることになります。
また、お客様が前かがみになったりして、ドアミラーが見づらくなってしまうと、運転手はさすがに「見えないので、動いてください」と、はなかなか言えないものです。
フェンダーミラーはお客様を乗せていても関係なく、安全確認が必要な時にいつでも後方を簡単に確認できるのです。
視認性に優れているメリット
フェンダーミラーは、車両前方から後方を映しており、ドアミラーよりも死角が少ない利点があります。
これはお客様の乗降時に、確実かつ安全なことを確認する上でも役立っています。
ドアを開くときにも瞬時に後方を確認でき、自転車やバイクが道を塞がないようにし、お客様が安全に降りられるように配慮出来ます。
さらに、雨などの悪天候時には、ドアミラーだと窓についた雫が邪魔になり、確認しづらくなります。
しかし、フェンダーミラーは、ワイパーの稼働範囲内でもあるフロントガラスから見える位置に配備されてあるので、ドアミラーよりも視認性に優れています。
運転手の疲れを軽減するメリット
タクシー運転手は、長時間に渡ってハンドルを握っています。運転時はとても気を遣います。
特に人を乗せている以上、命を預かっているのです。
そんな運転手がドアミラーで首を動かし続けいていると、身体的に疲労が残り続けてしまいます。
疲労が溜まった状態で運転をするのはとても危険です。ただでさえ、運転中は気が張っている状態なのに、体の疲れがより精神的なストレスを生んでしまいます。
視線だけで安全確認できるフェンダーミラーは、タクシー運転手の疲労軽減のメリットがあるのです。
「視線だけで安全確認ができる」「色んな状況下で安定して後ろが見やすい」という2点でフェンダーミラーの方が、ドアミラーより優れているのです。
これらのことから、タクシーではフェンダーミラーを使用することが多くなっています。