観光地を回るにはいろいろな方法があります。初めて訪れる観光地ならば、現地に詳しい人にナビゲートしてもらうのが確実ですよね。その際活躍する観光タクシーについてご説明します。観光タクシー運転手に、なり方はあるのでしょうか。
そもそも観光タクシー運転手とは何か?
観光タクシーは、言わばタクシーの貸し切りサービスです。タクシー運転手がおススメの観光スポットや、美味しいと評判の料理が楽しめる飲食店、穴場の土産物店など、ツボを押さえた場所に案内しなければいけません。
また、単に運転するだけではなく、観光名所の由来や歴史など、バスガイドさんがおこなうような観光案内トークを、交通安全に留意しながら披露するタクシー運転手もいます。観光タクシーのメリットは、乗客のニーズに合わせやすく、満足度もそれだけ上げることができるのです。
あらかじめ推奨コースが例示されている場合でも、タクシー会社あるいは運転手によっては、乗客の希望に応じて行き先を組み替えなければいけません。
重点的に巡るジャンル(例えば史跡を重視、最先端の観光スポットを重視、景色を重視など)を配慮し、運行する必要があります。
道や建物だけでなく、歴史や町全体について細部まで覚えておかなければいけないのです。そのため通常のタクシー運転手に必要なドライバースキルに加え、ガイドのスキルも必要となるのです。
観光タクシーには認定制度がある
観光タクシーそのものは、それぞれのタクシー会社が独自のサービスとして従来から運営しています。
ただ、観光タクシーは、行き先の選定や提案、観光地に関する知識、顧客対応など、通常のタクシー業務とは異なるスキルが必要なサービスです。このスキルがタクシー会社や運転手によってマチマチであると、観光ガイドとしての満足な案内ができなくなってしまいます。
そういった点を考慮し、観光サービスの均質化や案内スキルの更なる向上を図り、観光客の満足度を高めることを目的とした認定制度が各地で設けられています。
認定されないと観光タクシー運転手になれないことはありませんが、お客様からの信頼は得られやすいでしょう。
例えば、東京では2012年から「東京観光タクシードライバー認定制度」が運用されています。北海道の「夢大地北海道タクシー」では、タクシー運転手の知識やスキルにより資格のレベル分けまでされています。
また、多くの観光客が訪れる京都では、京都観光満足ガイド協会が「京都検定」に合格した、観光案内がきちんとできるタクシー運転手を増やすための取り組みをしています。
お客様に「せっかく観光タクシーを貸切ったのに、満足するガイドをしてもらえなかった」と言われてしまわないよう、観光タクシーの運転手ならではの努力が必要になることがわかりますね。