タクシー運転手に求められるスキルは安全運転と丁寧な接客、そして地理に明るいことです。ただ、運転も接客も丁寧なのに、地理がなかなか覚えられず、「自分は方向音痴かも」と悩む方もいるようです。しかし、「方向音痴」も治す方法があるんです。
空間認知力とは
方向音痴の人はなぜ、すぐ道に迷ってしまうのでしょうか。理由としては自分の中に、目印となるものを見つけられなかったり、地図や空間のイメージがされていないからだとされています。
空間をイメージする、つまり空間認知力があるか、ということになります。空間認知力とは展開された図形や、立体の目に見えない部分がどの様になっているか想像できる能力のことをいいます。この空間認知力がすべてではありませんが、鍛えることによって方向音痴を治すことが出来るかもしれません。
それではどの様にして、空間認知力を鍛えることができるのでしょうか。有効なトレーニング法として、「自分が通った道や絵を描いてみる」が挙げられます。
道でもいいですし、普通に立体的な絵を描くことでも鍛えられます。もし、自分が通った道の地図を描いたら、実際の地図を見比べてみましょう。もしくはもう一度、自分が通った道を、その描いた地図を持って通ってみるのもいいでしょう。
そうして、自分がどの様に道や町の空間を認識しているか見てみましょう。そして、一度通った道をもう一度通ると、把握している風景の数だけ現在地を認知しやすくなります。
並行処理能力とは
並行処理能力とは、同時にいくつかの思考を行うことができることをいいます。空海認知力を鍛えることによって、地図や町並みを頭で描けるようになったとしても、この並行処理能力が乏しければ、頭の中の地図を思い浮かべたまま、自分がその中を通っていることが、想像しにくいのです。
いざその道を通るとなると、地図をイメージしながら、どこを進行しているのか、次の操作はなどと考えていると、せっかく地図を覚えられても、飛んでしまうのです。
その道を通るたびに、どこに目印になるものがあるのか見つける練習をしましょう。脇道から、その道に入った時も、どの道のどこに入ったかイメージしましょう。
両方を鍛える
空間認知力と並行処理能力を、どちらも手に入れるにはどうしたらいいのでしょうか。
まずは地図をモノクロでコピーし、主要道路に色を付けます。次に、白い紙の上に、主要道路をフリーハンドで描いてみましょう。これを思い出せるまで何度もくりかえしましょう。
その地図を使って実際に運転してみましょう。その際、目印になりそうになるものを覚えておきます。目印にするものは動かないけれど、特徴のあるものにしましょう。
道路標識などはどこにでも似たようなものが溢れています。しかし、特徴ある名前のカフェや、奇抜な看板や、好みの雰囲気な家など、自分の頭に印象に残るものを選んでください。帰ってきたら、先ほど描いた道の地図の上に、覚えた目印を付け足してみましょう。
これらの空間認知力も並行処理能力も脳のトレーニングです。トレーニングは重ねる程、効果が出てくるものです。脳を鍛えるトレーニングで、方向音痴を治す努力をしましょう。