タクシードライバーへの転職は様々な情報を基に、求人内容を比較して検討することがベストです。
ましてやコロナ禍の昨今、タクシー営業も地域性が色濃く出はじめ、タクシー業界内でも多くの常識がふるいにかけられ試練の真っ只中にいる状況にあることは否定できません。
逆に言えば、そんな時代でタクシードライバーの仕事を始めることは、長く仕事を務める点では大きなチャンスでもあります。
入社の時点から経験できないような状況下で努力した糧は、例えはコロナ後のタクシー営業に大きな武器となってあなたの収入に反映されることでしょう。株価で言えば今は底なのかもしれませんが逆張りのポジションを取るように、後は上昇するだけです。
さてタクシー業界も「逆張り」なのでしょうか。世間は未だ緊急事態宣言の真っ只中(2021年2月現在)ですが、コロナ収束後を見据え早くも動き出しているようです。
見出し
第一交通産業がコロナ後見据えドライバー2000人増員へ
福岡県北九州市に本社を構えるタクシー大手の第一交通産業(以下:第一交通)がこの度、全国規模で2000人のタクシードライバー募集に乗り出すことを発表しました。
第一交通はタクシー保有台数が8332台と国内最多を誇り、北は北海道、南は九州沖縄まで34都道府県に約210事業所を展開しているタクシー業界のリーディングカンパニーです。
求職者の激化を見越して
第一交通の狙いとしては「新型コロナウイルス感染拡大収束後に起こるであろう人の往来が活発になる状況を見据えて、いち早く人材を積極採用していく」のが狙いとのことです。
第一交通では全国規模で女性タクシードライバーの採用に関しても積極的です。
今後は該当の事業所内にある保育所を整備していく方針です。また、働き方改革の波はタクシー業界でも顕著に表れており、自営業をされている方が副業としてタクシードライバーをするケースもあるとのことです。
ちょい乗り増加でなんと黒字転換
第一交通では、コロナ禍でタクシー営業の要であった「観光」や「青タン(深夜の利用)」が他のタクシー会社同様に激減してはいるものの、依然としてネームバリューと地域特性を生かした営業を駆使し、近隣の通院や買い物へ出かける際の高齢者を中心としたちょい乗りの利用が今まで以上に増加しているとのことです。
コロナ禍で不要不急の外出を自粛する風潮が強い中で、ドアツードアで、接触も極めて少なく換気もしっかりと行っている安全なタクシーで移動をされる方が返って増加した形といえましょう。
その甲斐があってか新型コロナウイルス感染拡大後は赤字がしばらく続いたものの、第一交通のタクシー事業の収支は2020年10月より黒字転換となっています。(その他、雇用調整助成金の受給や稼働台数を10%減車といった対策も行っています。)
グループ全体で1万5千人規模を目指す
主にはタクシードライバーの若返りも含めて若年層を積極採用するとのことですが、従来通りの募集条件で採用活動により積極的に乗り出します。
現在でこそ若年層や女性タクシードライバーは珍しくなくなりましたが、未だタクシードライバーの全国平均年齢は61歳というのが現状です。
今回の2千人規模増員はタクシードライバーの平均年齢の引き下げも大きな狙いでもあります。第一交通ではグループ全体で1万5千人体制を目指すとのことです。
これから~Opinion~
求人の競争がコロナ収束後に激化をするのはタクシー業界だけではないでしょう。
リーマンショックの際も、タクシードライバーの求人に対する反響は大きく、景気の良し悪し関係なくタクシードライバーというのは「人気」「穴場」な仕事でした。
しかし流石にこの度のコロナ禍…歴史の教科書に間違いなく今後載るであろう100年に一度の世界的規模のパンデミック。一時はタクシーも危ないだの何だの心無い事を言われた時期もありましたが、いち早く動いた感染拡大防止への対策やデリバリーや買い物代行などの新たな試み、ここにきてようやくタクシーの持つ利便性・重要性が見直されてきたのではないでしょうか。
各地域で様々な特色があり、その地域に似合った営業方法でタクシーは今日も走っています。
タクシー業界だけでなく飲食業や百貨店なども大変な時期ですが、もう間もなくトンネルの出口が見えつつあります。
じっと待つよりは、今のうちに動き出してみてはどうでしょう?