激動の2020年が過ぎ、いよいよ2021年の幕開けです。
新型コロナウイルスの感染も終息へと収まってほしい今日この頃ですが、まだまだ気は抜けないところ。
感染者数は日に日に増加傾向ですが、感染対策にいち早く講じてきたタクシー業界の動向にも目が離せません。
見出し
日本交通が直営タクシー車両に新型シールド導入
東京都内タクシー大手四社の「日本交通」では1月6日、直営のタクシー車両に新型飛沫防止シールドを導入することを発表しました。
従来のタクシー車両に搭載していたセパレートタイプのシールドカーテン(ビニールシート型)を順次付け替えを行うとしています。
日本交通の直営事業所タクシー 1,600台全車に新型飛沫防止シールド導入を決定いたしました。先行装備した100台の運行が開始され、他の車両も順次装備してまいります。https://t.co/sV9qgPEC8V pic.twitter.com/oUHpHop9Pi
— 日本交通株式会社【公式】 (@Nihonkotsu_Taxi) January 6, 2021
従来タイプの批評を受けマイナーチェンジ
実はこれまでも、セパレートタイプのシールドカーテンは導入しており、1回目の緊急事態宣言が発令された昨年5月にも第一段として設置を開始し好評を得ました。
ただその反面「後部座席から車両前方が見えにくい」、「乗務員の声が聞こえにくい」という声が多く寄せられましたのも事実ではありました。
ちょうど昨年の5月頃といえばタクシー会社各社がコロナウイルス対策に乗り出した時期でもあり、言わば手探りであったことも否めません。そのため、従来タイプのシールドカーテンをマイナーチェンジするという決断に踏み切ったわけです。
2021年、新型コロナウイルスの猛威は第三波はおろか変異種とまで言われる昨今、このような対策は念押し…いや必須事項であろうということです。
来年春を目途に順次導入
日本交通はこれまでもタクシー車内換気・除菌清掃、タクシードライバーのマスク着用の徹底を行っており、
利用されるお客様からの感染防止対策を通じての信頼を得るとともに、乗務員の売り上げ回復にも貢献してきた節があります。2021年春を目標に自社直営事業所のタクシー車両1663台すべてに付け替えを完了させるとのことです。
見直されるタクシーの感染対策
日本交通に限ったことではなく、タクシー大手各社・中小個人問わず、新型コロナウイルス感染防止対策はこの1年間で目覚ましいものがあり、今後もタクシー業界全体が取り組む姿勢に目が離せません。
例えば『多くの方がごった返しでスクランブルする街』や『不特定多数の方々が会話等で飛沫の恐れがあるスペース』と対比すれば、タクシーほど換気が整ったウイルス対策も万全な移動手段はないと言えましょう。
日本交通では今回の新型シールドの導入により、双方の飛沫を遮断するとともに、清潔な車内空間の提供を目指していくとのことです。
これから~Opinion~
顧客の安心できる移動手段として、「終わりのない追及」をタクシー業界全体で求める動きが続いています。
多様化が進むにつれ、「通常の運送業」「接客業」だけでは生き残れないのは明確であり、その中での2020年から猛威を振るう新型コロナウイルスの問題。
徐々にではありますが、各タクシー会社のデータ上でも客足が回復しつつあるのは浮き彫りになってはおります。
ですがこのコロナ禍で得た教訓と経験を基に、一喜一憂ではなく「本当に信頼していただけるサービスとは何か?」の基本理念と一歩も二歩も先を行く発想力が今、タクシー会社各社そしてタクシードライバーに求められているのではないでしょうか。