この記事を読んで分かること
・タクシー運転手に転職して後悔しない方法・具体例と解決法
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日本交通グループに1年勤務、DSP(ディスパッチャー日本交通タクシー乗り場の管理)・新卒採用担当(新卒採用での説明会)の業務を行っていました。業界の実務経験を経た説得力ある記事作りに定評があります。
「タクシー運転手に転職して後悔したり、失敗したと感じたりしたらどうしよう」
これからタクシー運転手になることを本気で検討している人なら、誰しもそんな不安を抱いているのではないでしょうか。
そこで、今回は実際に仕事を始めてから後悔するかもしれないタイミングとその考え方(解決法)について、元タクシー会社員が解説します。
タクシー運転手に転職して後悔するかもしれないタイミングの具体例
どんな仕事でも未経験の職種に転職すれば後悔する可能性がありますが、タクシー運転手の場合、具体的には以下のようなタイミングが挙げられます。
ただし、ここで紹介するのは単に考え方の問題です。正しくとらえることができれば解消する可能性が高いです。
後悔するタイミングの具体例1:思ったより稼げないと感じたとき
タクシー運転手という職業について積極的に情報収集をしている人なら、「タクシー運転手は年収1000万円を稼ぐことも可能」といった話を聞いたことはありませんか。
トップクラスで1000万円なら、頑張れば600~700万円くらいは稼げるだろうと簡単に考えているとしたら、ちょっと甘いです。そのような認識のままタクシー業界に入ると「思ったより稼げない」と感じて後悔する可能性が高いです。
また、タクシー運転手の年収は地域差が大きい点にも注意が必要です。
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会が公表している「タクシー運転者の賃金・労働時間の現況(令和元年)」によれば、最も収入が高いのが東京都の484万円、最も低いのが徳島県の205万3200円(いずれも年間推計額)となっています。
東京23区は流し営業が基本なので、駅待ちや無線営業が主体となる他の地域と比べて個人差が大きくなる傾向があります。そのため、年収600万円超の人がいることも事実ですが、決して簡単に達成できる金額ではありません。実態を正しく把握しておいてください。
なお、タクシー運転手になるなら慣れ親しんだ地元で働きたいと考える方が多いかもしれませんが、少しでも多く稼ぎたいなら上京して東京23区で働くという方法も選択肢として考えてみてください。
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後悔するタイミングの具体例2:待遇や環境の良くない会社に入ってしまったと感じたとき
タクシー運転手になってある程度の時間が経つと、自社と他社の違いが何となく分かるようになってきます。その結果、自社の待遇や環境があまり良くないということに気付いて後悔することもあるでしょう。
そのようにならないためには事前にしっかりと情報収集を行い、なるべく希望に合った会社を見つけるよう努力することが必要です。面倒になって手を抜いてしまうと後悔する可能性が高くなります。
それでも失敗してしまったときはその会社に1年くらい勤めて再度、他の会社に転職することを検討しましょう。複数のタクシー会社を経験している人は決して珍しくありません。
後悔するタイミングの具体例3:1回の勤務時間が長い/生活が不規則と感じたとき
タクシー運転手の勤務形態にはいくつかの種類がありますが、その中でも「隔日勤務」で働く人が最も多いです。
隔日勤務は丸1日働き、翌日は休み(正しくは「休息時間」という扱いです)になるという勤務形態ですが、1回の勤務時間が長くても翌日が休みなので、お昼に起きて午後に出かけるくらいのことは十分できます。
また、「早く終業時間にならないかな」と思いながら仕事をした経験は誰しもあるでしょうが、タクシー運転手は常に売上を意識して仕事をしているので「あと○時間しか残っていない」という思考になりやすいです。そのため、意外と早く時間が経ちます。
なお、タクシー運転手は生活が不規則だと考える人も多いようですが、一般の人と生活時間帯が異なるだけで、実際は非常に規則的です。法律で勤務時間の上限(拘束時間)が定められていますし、決まったパターンのシフトを繰り返すので休日の予定も立てやすいです。
後悔するタイミングの具体例4:交通事故や交通違反をしたとき
タクシー運転手は運転している時間が長いので、交通事故や交通違反は避けられません。車を壁にこすってしまったり、ちょっとしたつまらない交通違反で切符を切られたりしたときは、もしかしたら後悔するかもしれません。
しかし、タクシー運転手として長年働いていて、1度も交通事故や違反の経験がないという人はほとんどいないでしょう。タクシー運転手なら誰しも通る道なので、大きな事故や違反をしなければそれで十分と考えてください。
後悔するタイミングの具体例5:食事が偏って健康状態が心配になったとき
隔日勤務の場合、早朝に出庫すれば1回の勤務で昼・夜の2食を摂るのが一般的です。1食分なら弁当を用意できるという人もいるでしょうが、2食分は難しいのではないでしょうか。そのため、必然的に外食をする機会が多くなります。
節約のためにコンビニ弁当ばかり食べていると、ふと健康状態が心配になることがあるかもしれません。この点については少しお金をかけてなるべく飲食店に入り、栄養のバランスの良いものを食べるなどの方法で対処するしかありません。
後悔するタイミングの具体例6:運動不足を自覚したとき
タクシー運転手の仕事は車の中にいる時間が長いので、外回りの営業マンのように仕事をしながら運動をするということはなかなかできません。そのため、運動不足になりやすいということは確かです。
しかし、先述のとおり乗務の翌日は休みでまとまった時間が取れるので、土日休みが基本のサラリーマンよりは運動を習慣化しやすいのではないでしょうか。
後悔するタイミングの具体例7:酔客など理不尽なお客さんを相手にしたとき
タクシー運転手は接客業なので、ときには理不尽なお客さんを相手にしなければならないことがあります。典型的なのは酔客です。
しかし、現在は車内カメラが装備されているのが一般的なので、丁寧に対応していればトラブルになっても問題ありません。いざという時はカメラのことを思い出し、感情的にならず冷静に対応しましょう。
タクシー運転手になると本当に後悔する可能性が高い人
これまでタクシー運転手になって後悔するかもしれないタイミングについて解説してきましたが、単に考え方の問題ではなく、タクシー運転手という職業がそもそも向いていない人がいることも事実です。以下で具体的に解説します。
本当に後悔する具体例1:車の運転そのものが好きでない人
隔日勤務の場合、1回の勤務で20時間くらいの時間を車の中で過ごすことになります。そのため、車の運転そのものが好きでないと、いくら生活のためでも後悔するかもしれません。
もしこの点に不安を感じるのであれば、休日にマイカーやレンタカーを使用して同じくらいの時間を車の中で過ごし、疑似体験をしてみることをおすすめします。
本当に後悔する具体例2:接客ができないという自覚のある人
世の中には「他人に頭を下げられない人」が存在します。お客さんに頭を下げられない人は、タクシーに限らず接客業はあまり向いていないでしょう。
タクシーは20代前半くらいの若い人もよく利用します。こうしたお客さんに敬語で対応できそうか、少し考えてみてください。
本当に後悔する具体例3:極度の方向音痴の人
タクシー運転手の仕事に優れた方向感覚は不要です。なぜなら、ルートにはある程度のパターンがあるので、それを覚えてしまえばどんな行き先でもだいたい対応できるからです。
ただし、自他ともに認めるような方向音痴の人はそれでも少し難しいかもしれません。道を間違えるとお客さんから急に指摘が入り危険なので、極度の方向音痴の人はタクシー運転手になると後悔するかもしれません。
本当に後悔する具体例4:腰痛持ちの人
お客さんから「タクシー運転手さんは腰痛にならない?」と質問されることがありますが、社内で腰痛の話は意外と耳にしないものです。
しかし、現時点で腰痛持ちなら仕事でさらに悪化させてしまう可能性がないとは言えないでしょう。どうしてもタクシー運転手になりたい場合は、かかりつけの整形外科や整体院などの先生に相談してみることをおすすめします。
まとめ
どんな仕事をしていても、そのすべてに満足ということはあまりないのではないでしょうか。
この記事では実際にタクシー運転手の仕事を始めてから後悔するかもしれないタイミングについて解説してきましたが、車の運転や接客が嫌いといった、そもそも適性があまりない人を除けば考え方次第と言えます。
どうしても不安が解消できないならお客としてタクシーに乗って、現役の運転手に話を聞いてみましょう。
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