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タクシー運転手に必要な資格とは?試験内容や合格のポイントについても解説します。

タクシー運転手に必要な資格とは?試験内容や合格のポイントについても解説します。

この記事を読んで分かること

・タクシーに必要な資格と詳細

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専属ライターO
専属ライターO
【この記事の制作者】

日本交通グループに1年勤務、DSP(ディスパッチャー日本交通タクシー乗り場の管理)・新卒採用担当(新卒採用での説明会)の業務を行っていました。業界の実務経験を経た説得力ある記事作りに定評があります。

未経験者でも始めやすく、高収入を見込めるタクシー運転手の仕事。転職先として人気の職業ですが、現在転職を考えている人の中には、タクシー運転手にはどんな資格が必要なのか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、以下の内容をご紹介します。
・タクシー運転手に必要な資格
・資格取得の試験内容

併せて、以下のお役立ち情報も記載しましたので、タクシー運転手への転職を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
・資格取得試験に合格するためのポイント
・タクシー運転手として取得すると便利な資格

タクシー運転手はどんな資格が必要なのか

タクシー運転手に必要な資格は、基本的には「第二種免許」だけです。ただし、東京・神奈川・大阪の一部地域では「地理試験」の合格もタクシー運転手として働くための必須条件とされています。

※追記:2024年2月29日付けで、「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」のうち、地理試験の廃止が決定いたしました。そのため、今後地理試験はタクシー運転手になるための必須条件ではなくなりました。

ここでは、以下の2つの資格について、以下詳しくご説明します。

・第二種免許
・地理試験

第二種免許とは

第二種免許とは、バスやタクシーなどのように「乗車代と引き換えに、お客さんを目的地まで運ぶ車(旅客自動車)」を運転する際に必要になる免許です。

第二種免許にもさまざまな種類がありますが、タクシー運転手に必要なのは「普通第二種免許」。

では、普通第二種免許を取得するために必要な資格や試験の内容、合格のポイントなどをご紹介します。

受験資格

第二種免許の受験の前に、まずは受験資格を満たしているか確認しましょう。
第二種免許を取得するための主な受験資格は、以下の通りです。

・満21歳以上
・第一種運転免許(普通免許、中型免許、大型免許、原付免許など)の取得から3年以上経過している
・視力が、両目0.8以上、且つ片目左右それぞれ0.5以上
・深視力(物の立体感や距離感をとらえる目の能力)が、検査基準を満たしていること
・普通仮免許(準中型仮免許・中型仮免許・大型仮免許でもOK)を保有していて、過去3ヶ月間で5日以上、一般道路で運転練習をしている

なお、下記のケースでは受験できません。

・現在、運転免許停止期間中の場合
・過去に運転免許停止期間があり、停止期間を除くと免許保有期間が3年に満たない場合

第二種免許の試験内容

第二種免許の試験内容は大きく分けて、以下の2つです。

・学科試験
・技能試験

学科試験

学科試験は、全95問のマークシート形式です。

内訳は、

・文章問題:90問(1問1点)
・イラスト問題:5問(1問2点)

となっており、90点以上で合格です。

基本的な内容は第一種免許の学科試験内容とほぼ変わりませんが、第一種免許の学科試験にはなかった「接客に関する問題」が含まれています。

また、タクシーだけではなく、バスの運転に関する問題も出題されます。第一種免許の学科試験よりも難易度が高く設定されているため、それなりの勉強が必要です。

ちなみに、普通第二種免許以外の第二種免許を保有している人は、学科試験が免除になります。

技能試験

技能試験は第一種免許取得時と同様に、

・教習所内試験
・路上試験(一般道路)

の2コースで運転技術をチェックし、両方の技能試験に合格しなければなりません。

教習所内試験のコースは以下の3種類です。
・縦列駐車
・方向転換
・鋭角コース
ランダムにコースが選択され、方向転換や縦列駐車などの基本的な操作をチェックします。
路上試験では、試験官がお客さんを演じ、実際にお客さんを乗せた状態を想定して運転します。

路上試験の流れは以下の通りです。
・試験官が指定したコースを走行
・乗車ポイントへの停車
・指定場所へ戻る(回転)

技能試験は学科試験同様、第一種免許取得時の試験よりも難易度が高いため、より精度の高い運転技術が必要です。

第二種免許獲得のポイント

第二種免許は第一種免許に比べて難易度が高い試験を通過しなければなりません。そこで、以下のポイントを押さえて試験に臨みましょう。

【学科試験】
第一種免許よりも難しいとはいえ、難易度の高い問題は5~10問ほど。つまり、ほとんどが基礎的な問題です。そのため、道路交通法を見直すなど基礎的な部分は必ず押さえておきましょう。

・学科試験95問中90問は文章問題です。イラスト問題も大切ですが、文章問題をいかに落とさないかが重要です。

・試験対策問題を何度も解き、問題の傾向と時間配分の感覚をつかみましょう。

・第二種免許取得試験では、第一種免許取得試験の内容に加え、お客さんを乗せて走行する際のポイントも出題されます。走行時の接客なども学んでおきましょう。

第二種免許の試験は、第一種免許よりも難しいといわれていますが、ポイントさえ押さえればほとんどの人が合格できます。十分に対策をしてから望めば必ず合格できるでしょう。

【技能試験】

・まずは、基本の運転操作を身に着け、交通ルールをしっかり覚えておきましょう。普段から運転している人でも、いつの間にか癖がついて独自の運転スタイルになっていることがあります。まずは基礎を押さえ、基本に忠実に行うことが大切です。

・教習所内試験のコースの中でも「鋭角コース」は第一種免許取得試験の内容には無く、日常生活でもあまり出会いません。そのため、鋭角コースは重点的に練習しておくと良いでしょう。

・路上試験では、乗車ポイントでの停車の仕方に気を付けましょう。乗客が乗り込む後部座席のドアが、スムーズに開く位置に停車するのが大切です。

・回転は、何度切り替えしてもOKですが、他の車の迷惑にならないよう気を付けましょう。

路上試験は特に緊張するものです。小さなミスをしないよう焦らず、平常心を心がけましょう。また、技能試験の合格率は、10~20%。学科試験よりも難易度が高いため、より丁寧な対策を取りましょう。

地理試験とは

地理試験とは「指定のエリアに関する地理」「タクシー事業に係る法令・安全・接遇」に関する試験です。正式には『輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験』といいます。

地理試験は、東京・神奈川・大阪の一部地域で実施されており、これらのエリアでタクシー運転手になるには、地理試験に合格しなければなりません。

ここでは以下のような内容について紹介していきます。

・地理試験の試験内容
・地理試験合格のポイント

地理試験の試験内容

地理試験の試験内容は、以下の2部に分けられます。

・指定エリアの地理に関する問題
・タクシー事業に関わる法令・安全・接遇に関する問題

地理に関する問題は40問で、以下のような問題が出題されます。

・地名
・道路や有名な建造物の名前
・各名所(公園なども)、旧跡、駅の場所など

法令・安全・接遇に関する問題は45問で、以下のような問題が出題されます。
・道路運送法、タクシー業務適正化特別措置法などの法令に関する問題
・指定地域における交通事故の発生状況や交通事故発生時の措置などに関する問題
・運転者の基本的な心構えや接遇に関する問題

いずれも制限時間は60分のマークシート形式で、正答率80%で合格です。
ちなみに不合格の場合、2つの試験のうち合格基準を満たしていたほうは、次回の受験が免除されます。

地理試験合格のポイント

地理試験合格のポイントは、ひたすら暗記することです。地理試験の内容は覚えるしかありません。そのため、該当地域の交差点や主要な施設などを丸暗記しましょう。覚えづらいものは、語呂を使うのも一つの手です。

なお、各エリアのタクシーセンターでは、地理試験の問題集を発行しています。この問題集をやりこめば、ある程度の点数を稼ぐことが可能です。地理試験に挑む際は、タクシーセンターの問題集は必ず解けるようにしておきましょう。

また、ほとんどのタクシー会社では、地理試験合格のためにあらゆる対策を行っています。そのため、未経験者でも安心して試験を受けられるでしょう。

タクシー運転手として取得すると便利な資格

タクシー運転手として、以下の資格を持っていると非常に便利です。

・東京シティガイド検定
・秘書検定

これらの資格の取得は必須ではありませんが、持っていると仕事をするうえで役に立ちますし、稼げるタクシー運転手になれる可能性が広がります。

では、以下で詳しくご紹介します。

便利な資格①:東京シティガイド検定

東京シティガイド検定は、東京の魅力を紹介する知識が身につく検定です。東京の伝統や文化、現代のライフスタイルなど幅広く学べるため、歴史や観光が好きな人にはピッタリ。

また、東京シティガイド検定の合格は『東京観光タクシードライバー』の認定条件のひとつにもなっています。東京観光タクシードライバーとは、東京の観光に関するハイレベルな知識を持ち、お客さんへ適切な対応ができるタクシー運転手に与えられる称号です。

東京のタクシー運転手は観光客を乗せる機会がたくさんあるため、観光タクシードライバーの活躍の機会は多くあります。そのうえ、観光タクシードライバーの人数は多くはないため、重宝され収入アップにもつながるでしょう。

観光タクシーの運転手として、お客さんの旅のサポートを行いたい人や収入アップを目指して活躍したい人は、東京シティガイド検定の合格を目指すことをおすすめします。身に着けた知識は必ず役に立ちますし、より一層タクシー運転手の仕事を楽しめるはずです。

便利な資格②:秘書検定

秘書検定とは、一般常識の理解度を測る検定です。一見「秘書検定ってタクシー業務に関係あるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。

しかし、秘書検定を取得することで、接客するうえで大切な「言葉遣い」「態度」「話し方」などを身に着けられるため、タクシー運転手として接客する際に役に立つこと間違いありません。

特に「ハイヤー」と呼ばれる、完全予約制かつ貸し切り高級車両の運転では、VIPを乗せることが多々あるため接客が重視されます。秘書検定を持っていることで、ハイヤーの運転手として大いに活躍できるでしょう。

また、ハイヤーは通常のタクシーよりも上質な接客や運転技術が求められるため、稼ぎやすいのも特徴です。
お客さんに快適に過ごしてもらうため、また、より稼ぐためにも秘書検定を取得しておいて損は無いといえるでしょう。

まとめ

この記事では、タクシー運転手に必要な資格や資格取得のポイント、取得すると便利な資格などをご紹介しました。

タクシー運転手の仕事は、ただお客さんを目的地まで運ぶだけでなく、お客さんのためにさまざまなサービスを提供する非常にやりがいのある仕事です。

タクシー運転手として働く際、第二種免許はもちろんのこと、その他の資格も取得すればワンランク上のタクシードライバーとして活躍できるでしょう。

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専属ライターO
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【この記事の制作者】

日本交通グループに1年勤務、DSP(ディスパッチャー日本交通タクシー乗り場の管理)・新卒採用担当(新卒採用での説明会)の業務を行っていました。業界の実務経験を経た説得力ある記事作りに定評があります。

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