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合宿免許へ潜入㊙取材!【第二話:衣食住もコロナも安心!合宿一日の流れ編】2020年7月

合宿免許へ潜入㊙取材!【第二話:衣食住もコロナも安心!合宿一日の流れ編】2020年7月

タクシードライバーを目指す方、タクシーに興味がある方、あるいは朧気でも「タクシー」というキーワードを浮かべたとき、まず無いと困る資格と言えば…「二種免許(普通第二種免許」です、そしてそれを取得できる大まかな資格として「普通免許を取得して最低3年以上が経過していること」が条件となっております。

今回、わたくしタクシーメディア専属ライターSが、たまたまこの夏を利用して「合宿免許に行く」ということになりましたので、その模様を「リアルタイム」でお伝えしたいと思っております!恥ずかしながら一応、都会っ子なわたしも人生初の教習所です。今回は第二弾、「合宿一日の流れ編」です。まさに起こっていることを、徹底取材!【この取材は2020年7月に行ったものです。】

初日はまず「適性検査」からスタート

普通免許を取得するため自動車学校に入校するとまず待っているのがこの「適性検査」。最初の階段となる。

最寄の新幹線駅から教習所(自動車学校)まではさすがに徒歩で行ける距離ではなく、(おまけにキャリーバックの持ち手も破損…)なので送迎バスに乗り込みます。その昔、テレビの深夜番組で大御所お笑い芸人が『合宿免許は、免許を取りたい人が来るから学生や若い人とは限らない。』そこから先はちょっとここでは書けないような過激な内容でしたが(笑)、どうしてもそのイメージがあるためバスに乗るのも一抹の不安というのがぬぐい切れませんでしたが、やはり自動車免許を取りたいという気持ちは合宿教習生の皆さん一緒なので緊張の色を隠せない様子でした。そんなこんなで到着しますと、まず大学の講義室のような場所…高校で言えば視聴覚室のような場所に案内され、適正検査を受けました。今回の合宿同期生の中には、「普通AT免許」「普通MT免許」「大型自動2輪」「大型二種」「普通2種」と多岐に渡り、年齢層も10代から~50代という印象です!

視力検査

通常の視力検査なので、穴の空いた場所を回答する形式となる。あまり難しく考えることはないでしょう。

通常の眼科医や健康診断で行うものと同じく、欠けている場所を示したり、色の判別などを検査するものです。落ち着いて行えば大丈夫ですし、メガネやコンタクトレンズを普段着用の方はそのまま申請して行います。

二種免許の方は「深視力」検査

深視力検査の内部。中央の位置に真ん中の三本が揃った際の誤差が2cm以内であれば合格。

バス運転士・タクシードライバーになる際に必ず必要な二種免許。その際には必ず「深視力検査」というものがあります。通常の視力検査に加えて、静止している物体の形状を見分け、見え方のレベルを図る事に対し物体が動的に動いた場合の遠近感や立体感を図る検査となります。

タクシー会社の深視力検査の様子。会社によって機械の種類も違うので感覚をつかむのも重要。(画像はイメージです)

通常のドライバー以上に、標識や車間距離などに注意を払わなければなりませんので、重要な検査となります。実際に同時期入校で何名か二種免許の方がいらっしゃいましたが、残念ながら検査の時点で入校を断られてしまった方がいらっしゃいました。

どきどき…適正診断

適性検査の一例。地域によってフォーマットが違うようだ(写真は一例です。)

先ず最初の難関と申し上げて良いでしょう。自動車免許を取得する際、必ず「適正診断」というものがございます。これを行う目的は運転者として相応しい人間であるかだけでなく、その注意力や自分自身を知ることによって今後の安全運転に行かしていくことができるもので、とても重要なステップです。「己の真の姿を知り、自分の性能を超えた運転をしないというのがモットーですので、気張らずに素直な気持ちで受けることが大切です。

人間関係は…

緊張するのはみなさん同じ、同じ山を乗り越え、そして谷を下る訳ですので共有しあう部分は多い。

合宿免許…全国からとまでは少々オーバーですが、やはり色々な場所から年齢層も幅広く多くの方が時間と労力とお金を使って訪れます。もちろん夏休み・冬休みシーズンは学生が多いですが、中には私のような30代のものも入校すれば、40代、50代、カップルで入校しておられる方など、多岐に渡ります。

共に頑張る仲間と、意外と早く打ち解ける!?

普通免許で言えば10代~20代が多い印象。私も出発前に聞いた話や噂話、そして何より前述の大御所お笑い芸人が言っていた話がインパクト強すぎまして、もう新幹線から弱腰でございました。結論、今入校して5日が経過しますが、みなとても仲良く、そして目の前の課題を乗り越えようと共に切磋琢磨しております。

教習所によっては屋上からコースや景色を眺めることができる。梅雨明けのこの日、前方に山々がそびえたち、改めて長閑な場所に来たことを知った。

意外と年齢を気にせずに溶け込めたのが何よりでして(残りの10日前後はわかりませんが笑…)、下手すると15歳以上も離れている子たちとも、仲良くやっておりますと同時に、彼ら彼女たちの一生懸命さや、素直さ、そしてデリケートな一面を見ると、とても懐かしく思えます…。そういうところは、ちょいとオジサンになってしまった感が否めませんが。

目的だけは忘れずに!

初めて行く場所で、初めて知り合う仲間…色々と楽しみも多いだろうが、やはり目的だけはブレないようにしたいもの。運転技術にも出てしまわないためにも。

多くの仲間や目的を共にする言わば同志たちがたくさん出来て、空いた時間や休日は教習所も地元に貢献したいという狙いもあるのでしょうか、近隣には温泉や公園、しかも自転車も無料貸し出しなどもあって割と楽しめる場所となっております。屋上からの景色も最高で、今や動画配信サービスのドラマを見放題なんて日にはもう時間つぶしにぴったり…でもでも、せっかくの観光地なので無料送迎バスも出ていることだし楽しみたい!なんて気持ちも、否定はしませんし、実際私も温泉に行っちゃいました。いやほんと実技疲れましたんで身体をスカッとしたかったもので…。ただ、ここで強く言いたいのは「目的を忘れないこと」です。あくまで合宿で教習所に入校し短期間で運転免許の資格取得(技能)のために来ているのですから、遊びに来たわけではありません。青春ライフもきちんと線引きと割り切りをして、きちんと自分の時間を作って予習・復習をすることが大切ですし、絶対にその対価は返ってきますよ!

教官ってどんな感じ?

地方教習所にはなこんな張り紙も。事前にこのように書いてると少々気も楽に行けるかも…しれない。

自動車免許を取得する歳に、教習所のイメージで一番に出てくる話題と言えば「教官が恐ろしい」と言った話題ではないでしょうか?それについて今まさに現場にいる私がお答えしたいと思いますが…。これに関しては合宿免許の教習所だけではなく、通いの教習所も同様です。

一歩間違えると『凶器』になることだけは意識!

運転は慣れさえすれば、そこまで難しいものではないが、やはり油断は絶対禁物。常に初心に帰る気持ちで運転するのがベスト。

冷静に考えますと自動車は「命を乗せる」ものであり、一つのミスが人命を取り上げてしまうかもしれない大事故にもつながりかねない要素を持っていることは間違いありません。今までなんとなく助手席に乗っていたり、自動車を眺めたり、タクシーに乗車したりとしてきましたが、やはり自分がハンドルを握り、アクセルとブレーキを任されるとなると180度変わるということが言えましょう。結論が遅くなりましたが、教官はそこまで優しくはないと思います。と言いますが優しかったらマズイです。ある程度の緊張感をもってお互い向き合わないと、仮に卒業して自動車運転免許を取得した後、本当にとんでもない事故につながってしまう可能性があります。

不明点はそのままにしないこと

命を乗せる乗り物。何かあってからでは遅いもの。不明点や疑問点は都度教官に聞いていこう。

ただきちんと不明点は質問し、ちゃんと次回の講習に生かせるよう努力する姿勢を見せれば「気に入られる」ことはあると思いますよ!教官の中には結構ユーモアな人もいらっしゃいますので…。とにかく確認を怠らずに、謙虚な気持ちで行う姿勢が大切です。ただ運転や合宿中における不明点は、かなり気軽に聞ける環境でしたのでそれは安心ですよ!

宿泊設備

人間の三大欲の一つ、睡眠。これは譲れないと思います。

合宿というくらいですので、やはり気になるのが「宿泊所」。体力こそそこまで使いませんが、集中力と精神力でかなり頭を使うのは間違いありません。さらに学科の予習復習となると上手に時間を使わないといけません。それではどんな設備があるのか、見てましょう。

個室部屋と共同部屋

個室部屋の様子。部屋によっては台所など完備している場所もある。

状況は様々ですが、個室部屋と共同部屋があり、ニーズに合わせた形で利用ができます。主に「自分の時間を大事にしたい」という方は絶対に個室はおすすめします。大体は使用前にベッドメーキングはしてありますので安心ですが、何しろ普通自動車免許の合宿は長期滞在なので、衛生的にリネン交換をしたほうが良いでしょう。また共同部屋は2名~4名用で使用可能でき、主に友達と一緒に申し込みをしたりする方や料金を抑えたい方にはおススメです。

教習所から離れたビジネスホテルも
自動車学校から離れたビジネスホテルなどもおススメ。

確実に休みたいのであれば、「ビジネスホテル」が良いでしょう。教習所から離れているため、少々不便ではありますが、それでも決められた時間に送迎バスがあるケースが多く、さすがに「教習所まで徒歩」ということはないと思います。…ただし、乗り遅れたら当然徒歩ですのでくれぐれもご注意ください。

女性専用設備

女性専用設備があれば、セキュリティ面も安心。個室寮から、ツインまで多数あります。インターネットwifiやコインランドリー完備も。

合宿免許のパンフレットや広告を見ると、楽しそうに女性達が映っている写真があるのを見たことあると思いますが、実際は、それほど多くはありません。決して夢をかみ砕く訳で書いてる訳ではありませんが(笑)、実際に行ってもそうでしたし、聞いた話でもそうでしたので、ある意味「答え合わせ」ができたような気がします(別に変な意味はありませんよ!)話は戻りまして、合宿免許では、女性の方でも安心して利用できるように「女性専用寮」も完備。実際に女性1人~3人で来られている方もいらっしゃいましたし、意外と多かったのが「カップルで応募している方」です。

食事って?

食事のシーン

「衣」「食」「住」の「食」ですが、2週間近くも地方滞在するわけですので、食費が心配ですよね…ただでさえ毎日の食費もばかにならないのに、夏場となれば水分補給も必須。では教習所内での食事はどうなっているのでしょうか?

美味しい専用食堂のごはんたち♪

食事の様子。疲れた体には本当に沁みました…。うまい!

今回の合宿免許で一番鼻をくじかれた件かもしれません。私が自動車免許取得で訪れた教習所には食堂(専用レストラン)が隣接されており、口コミでも評判とのこと(それが目的ではないですよ笑!)。自分で言うのもなんですが、味は結構うるさい人間なので、かなり期待はして「いない」状況で行きました。まぁ、たかが知れているだろうと。

民放のニュース番組にて紹介された様子。

で、実際に食べてたんですけど、これが悔しいことに本当においしいんですよ…。薄味ではないんですけど、頭をフル回転して疲れた体にはかなり沁みる味で、みそ汁も絶品、カレーも絶品。おかずもおいしい。びっくりしました。箸が進むうえ、大体こういう食堂はオバちゃんが「もっと食べな!」と押してくるので(笑)、誘惑に打ち勝つことも一つ大事ではないかと勝手に思いました…しかし美味しいのには参りました。そして食堂内をよく見渡すと「以前食堂が人気で朝の民放ニュース番組が取材に訪れている」とのことでした。

近隣にもレストランやコンビニも

近隣はコンビニや某大手ファーストフード、さらには外資系コーヒーチェーンもあり、意外と不便さは感じられませんでした。

今や全国展開するコンビニエンスストアやファーストフード店、そしてスーパーマーケットが大体の全国にある教習所の近隣には国道や県道沿いにはあることが多いと思います。レストランなども、都心部で見かける大手系のものから、個人経営のものまで多岐に渡りますし、過剰な心配をする必要はないと思います。ただし、事前にgoogle mapなどで確認をすることを強くお勧めいたします。

注目のコロナ対策

教習所内の各施設や宿泊施設に入室する際など、必ずアルコール消毒などの徹底が施されている。(画像はイメージです)

タクシーメディア内でも春先に大きく取り上げた「タクシー会社の新型コロナウイルス対策」。もちろんこれは今や業種の垣根を越えて様々なサービス業で見かけるようになり、常識と化しております。半年前と世界は一変したと言えます。それでも一人ひとりの予防により、事前に防げることなど、まだ医学的見解で絶対的な答えやワクチンの開発が途上である以上はまだはっきりとしたことは言えませんが、経済も停滞するようであれば、本当に見えない敵によって国や世界が滅ぼされてしまう日が来る…なんとおぞましいことでしょう。そうならないために、今できることをしなくちゃいけないことを改めてですが、徹底してやりましょう。前置き大分長くなってしまいましたが、合宿免許の教習所の緊急事態宣言当初はやはり「休業に近い状態」だっといいます。タクシー会社の多くが「休業要請」を強いられ、未経験者を入社させても「養成ができない状況」…つまりそれは「二種免許を取りに行くにも教習所が休業していてどうにもならない」というものでした。そこで白羽の矢が立ったのが「合宿免許」しかし、2020年4月頃当初はまだ「関東圏からウイルスが来る」という誤解もあり、多くの地方教習所が「県外の方の入校をお断りしている」という事態に陥りました。徐々に緊急事態宣言解除と共に新型コロナウイルス感染症予防対策も打ち出され、県外からの入校者受け入れを再開しだしたという次第。当時お取引先であったタクシー会社の方にも相談を受け、何校か全国の普通二種免許取得可能な教習所を緊急事態宣言時に当たっていましたが、軒並みお断り状態だったのをよく覚えております。

タクシー会社の新型コロナウイルス対策と取り組みって?【2020年12月11日更新】 

毎朝の体温も欠かさず!

教習所の受付入口にはこのようにサーモグラフィと消毒液が設置されている。(画像はイメージです)

今私は入校して毎朝6:30~7:00の間必ず起きています。なぜかと言いますと、新型コロナウイルス感染防止対策の一環として「朝」「昼」「晩」と検温があるためです。早朝は検温の時間となっているので、担当者の確認の下体温を測り、37.0度以上であった場合は一度確認した上、原則帰宅をしなくてはならないという厳しいルールとなっています。当然といえば当然ですが、やはり何か問題が起きてからでは遅いので事前に大ごとにならないための予防対策の一環でしょう。昼・夜の検温は原則食事の前に行っています。

ソーシャルティスタンスも厳守

各教室内や自習室ではこのように対応を行っている。

講習に関していえば「各席に詰めて座る」ということは、この度の合宿において一度もありませんでした。ソーシャルディスタンスはかなり厳守されていると思います。

配膳も手袋をする徹底ぶり。

食事の際もバイキング形式なのですが、手袋をつけて食事をとることを厳守したり、大勢で集まって大声でしゃべることも原則は禁止。当然マスクもです。各自の自習や集まっての会話などでは、自己責任になりますが、それでもこのご時世なので、あまり大きく出しゃばるような印象は見受けられませんでした。

まとめ

いかがでしたでしょうか。講習内容に関してより細かくつづった一日の流れは「合宿免許へ潜入㊙取材!【第三話:仮免許運転中♪学科・教習編】2020年7月」をご覧いただければと思います。合宿免許で疑問点の多い内面的な部分「人間関係」や「衣食住」「宿泊」「環境」、そして昨今ですと新型コロナウイルス感染症予防対策などを明記しました。実際に行くと良くも悪くも色んな誘惑が出てきますが、気を緩めず、目的を果たすためにオンオフをしっかり切り替えて教習に臨むことが大切でしょう。

▼バックナンバー

合宿免許へ潜入㊙取材!【第一話:最初はみんなが“初心者マーク”準備・出発編】2020年7月

合宿免許へ潜入㊙取材!【第二話:衣食住もコロナも安心!合宿一日の流れ編】2020年7月

合宿免許へ潜入㊙取材!【第三話:仮免許運転中♪学科・教習編】2020年7月

合宿免許へ潜入㊙取材!【第四話:みきわめろ!実技卒業検定編】2020年7月

 

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