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二種免許を持っていない人がタクシー運転手に採用されるまでの流れについて【2022年2月更新】

二種免許を持っていない人がタクシー運転手に採用されるまでの流れについて【2022年2月更新】

世の中にはタクシードライバーの求人が多くあります。

ホームページでも「タクシー 求人」と検索しようものなら、時代の波は「検索履歴」を元にどんどんあなたのスマホに容赦なく求人の広告を入れていくでしょう。現代の広告とはこのようなものです。

では、いざ求人広告を見て、面接を行うはいいものの、実はタクシードライバーになるにはいくつかの条件があることをご存じでしたでしょうか?

その代表的なのが「二種免許」の取得です。
今回は“二種免許を持っていない人がタクシー運転手に採用されるまでの流れ”について深堀りしていきます。

この記事は2020年10月に更新されました。
・実際の求人から見る二種免許取得の方法(合宿・通い)について(2022年2月)

【求人情報】改進タクシー株式会社

そもそも二種免許とは?

正式名称は『第二種運転免許』。主にお客様を乗せて営業する際に必須な免許…即ち「旅客業」を行う為にはなくてはならない免許です。ハイヤー・タクシードライバーに限らず、バス乗務員はこの免許がない状態で営業を行うと違反になります。

ここでは、二種免許をまだ持っていない人がタクシー運転手になるまでの流れをご説明します。

二種免許を取得できる条件

日本の法律では、普通免許(第一種運転免許)を取得できるのは満18歳からですが、二種免許は同時進行ですぐ取得できる…という訳ではありません。

二種免許の取得条件は普通免許取得後3年以上経過していることですので、仮に18歳で免許を取得していた場合は、最短21歳から二種免許を保持することが可能…という訳です。

あくまで、『普通免許取得後3年経過』ですので、取得時の年齢が40歳であれば、43歳が二種免許の取得時期となるわけです。

最初の難関“深視力検査”

さらに、普通免許ではなかった検査が二種免許にはあります。それが深視力検査です。

深視力検査とは、物体の遠近感、立体感、奥行き、動的な遠近感を捉える目の能力の一つです。

実際には三本の棒が横並びになるように、直前でボタンを押し、その並列の誤差を図ります。
奥から手前…そして手前から奥へと動く棒を、横並びに見えるか=遠近感のチェックになります。誤差が少ないほど良いという訳です。

二種免許取得への最初の難関は、ここかもしれません。

二種免許を会社の費用負担で取得する

2種免許を持っていない人がタクシー運転手に採用されるまでの流れについて

通常の運転免許(一種免許)は自己負担で取得するのが世の中の常識ですが、二種免許については、雇い入れる側のタクシー会社が免許取得費用を負担して新人社員に取得させるケースが多く見られます。

二種免許の取得には、運転免許試験場で実技試験を受ける方法や、公安委員会指定の教習所に通う方法もありますが、少なくとも数万円~30万円程度の費用が掛かりますので、会社に費用を負担してもらえるのは非常にありがたいものです。

但し、会社にとっては「先行投資」ですから、早期にプロのタクシードライバーとして独り立ちし、会社や社会に貢献する気概を忘れないようにしましょう。

一種免許と二種免許の違い

自動車を運転する際、区分は大きく3つに分かれます。

1つは『仮免許』…言わずもがな先ず自動車教習所で取得する最初のステップです。念のため伝えておきますと、助手席に免許取得者が同乗していないと運転はできません。

2つめは『普通免許』…主に自家用での運転がメインとなります。正式名称は『第一種運転免許』。
日本国内の公道において、自動車・自動二輪車を運転するために必要となる免許です。

▼第一種免許は、主に以下の10種類に分けられます。

  1. 普通免許 (AT限定、MT)
  2. 準中型免許
  3. 中型免許
  4. 大型免許
  5. 大型特殊免許
  6. 牽引免許
  7. 普通二輪免許
  8. 大型二輪免許
  9. 原付免許
  10. 小型特殊免許

現在日本国内では、商用車を含めると約8,000万台の自動車が保有されていますが、うち、6,000万台が乗用車(自家用車)と言われています。つまり1番の普通免許はそれだけ多くの方に需要があるのです。

そして3つめがこの『二種免許』です。
大きな違いは「旅客運送を目的としていること」です。
タクシー・ハイヤー・バス・代行など、「お客様を乗せて料金を頂く」お仕事には、必須の免許です。

▼第二種免許は、主に以下の5種類に分けられます。

  1. 普通第二種免許
  2. 大型第二種免許
  3. 中型第二種免許
  4. 大型特殊第二種免許
  5. 牽引第二種免許

合宿免許取得㊙取材!【第一話:”普通免許と二種免許の違い”&準備・出発編】2020年7月

二種免許を取得するにはどんな試験を受ける?

二種免許の試験は、普通免許の保有が必須です。
ということは、皆様思い浮かぶのは「苦労して勉強して取得したあの思いを、もう一度するのか…」ということではないでしょうか?

二種免許は一般的には「業務として運転免許を使うので、通常の免許よりも難易度は高い」と言われています。
これに関しては間違ってはいませんが、タクシー会社に転職した方の多くは、二種免許試験対策を入社した会社で行うので、心配はいりません。普通免許のおさらい…と考えると良いでしょう。

ここでは二種免許を取得するにはどんな試験を受けるのか?まとめてみました。

学科試験

学科試験はマークシート式の問題形式になります。

文章問題90問、イラスト問題5問の全95問となっており文章問題が1問1点、イラスト問題が1問2点の合計100点満点の試験になります。合格基準は90点以上。
第一種免許の試験との違いは応用問題が多いという点でしょう。

技能試験

二種免許も第一種免許同様に技能試験があります。

教習所内での試験と路上試験があり、第一種免許の採点基準が80点以上であったのに対して、二種免許の採点基準は90点以上で合格となっております。教習所内での試験内容も第一種免許に比べ応用編が多かったり、走行距離が長いのも特徴です。

ベテランドライバーほど「悪いクセ」がついてしまいがちなものです。

二種免許の技能試験は“基本的な運転技術を改めて試される場”でもあると言えましょう。

取得時講習

取得時交通は、お住まいの都道府県にある運転免許センターで直接、一種・二種免許を取得しようとする方で、技能試験に合格した方が受ける受講です。

ですので、通常の指定自動車教習所で学科・技能試験を受け卒業された方は受講の必要はありません。
(通常免除される部分です)俗にいう「一発試験」をクリアした場合ですが、かなり難易度は高いです。

二種免許取得にかかる期間と費用はどのくらい?

二種免許取得にかかる期間は、概ね10日~2週間程度が通例です。
タクシー会社によって通学や合宿といったいずれかを行い、入社後まず取得へ向けて動くことになります。

費用は都道府県で変動はありますが180,000円~220,000円が相場です。

合宿で取得するケースが多い

入社後に二種免許を取得する場合、教習所での合宿で取得するのが一般的ですが、通所で取得する場合もあります。期間はおおむね1週間~10日程度です。
技能試験は、教習所が実施する卒業検定が技能試験の代わりとなります。

ピリピリした独特の雰囲気の中で行われる運転免許試験場での技能試験が免除される分、試験場の技能試験を直に受ける場合よりは比較的取得しやすいです。

卒業検定に受かったあとは、学科試験を運転免許試験場で受け、合格すれば二種免許が与えられます。

地理試験や接客講習を受ける

2種免許を持っていない人がタクシー運転手に採用されるまでの流れについて (2)

二種免許を取得したあとは、講習を受けます。講習場所は地域ごとにある専門の講習センターを利用するケースが多いようです。

内容は、タクシー業務を遂行するうえで必要となる様々な法規や運転マナーをはじめ、お客様を迅速かつ安全にお連れするために必須となる地理を徹底的に勉強します。

特に、地理や顧客接遇に関して、東京・大阪・神奈川の特定地域で営業運転をおこなうドライバーには、いわゆる地理試験が義務付けられており、80%以上の正答率がないと合格できないため、実技や学科試験よりも難関とさえ言われています。

ただ、特定地域で運転しているドライバーは、全員地理試験に合格しているわけですから、きちんと勉強すればクリアできます。

このほか、タクシー特有の機器類(料金メーターや無線装置)などの取り扱い研修や、乗客対応のロールプレイング研修も受け、教育担当者のお墨付きをもらってから、晴れてタクシードライバーになることができます。

おおむね、入社から1か月程度は養成期間ということになります。

実際の求人から見る二種免許取得の方法(合宿・通い)

二種免許を持っていない場合は、タクシー会社が取得の費用を負担してくれる合宿が多いという事がわかりました。

ここでは、実際に募集しているタクシー運転手の求人から、どのような内容になっているのか詳しく見ていきましょう。

二種免許を合宿で取得する求人の例

栄光交通株式会社(東京都足立区)

<未経験者>
▼二種免許の取得費用は全額会社負担
▼給与保障(配属後)
・隔日勤務…3ヶ月30万円
・昼日勤 …6ヶ月25万円

栄光交通も、二種免許を合宿で取得する求人の例になります。
最短の場合は、約7日間で二種免許を取得する事が出来ます。

前述の通り合宿では取得までの期間が短くなるケースが多いので、すぐにタクシー運転手としてデビューしたい方は合宿に対応している求人を検討すると良いでしょう。

二種免許を通いで取得する求人の例

参光タクシー株式会社(千葉県成田市)

>>2種免許教習
教習所に通い2種免許を取得します。

千葉県の参光タクシーも、通いで二種免許を取得します。

選考方法にWeb面接や出張面接を取り入れているので、スピーディーな選考をしてくれる会社です。

合宿・通いの選択が出来る求人の例

弥生交通株式会社(東京都中野区)

弥生交通では、二種免許の取得について『通いor合宿』いずれかをお選びいただけます。 合宿の場合、二種免許の取得と併せて地理試験の勉強も可能。通常、二種免許の取得と地理試験の勉強は別々で13日前後かかりますが、合宿期間最短7~8日で両方完了します。 通いの場合は、石神井にある教習所で二種免許を取得。その後、西新宿にある地理試験の専門学校で地理試験の対策を行います。合わせて13日前後です。 ※地理試験の勉強を先に行う場合もございます。

弥生交通公式HPより引用

弥生交通は、二種免許の取得について合宿と通いを選べるシステムとなっています。合宿の場合と通いの場合で約6~7日前後日数が異なるので、希望に合わせて選択すると良いでしょう。

まとめ

二種免許を持っていない人が、タクシー運転手に採用されるまでの流れについて説明しました。

二種免許の取得費用をタクシー会社が負担してくれるのは、これからタクシー運転手になろうと思っている方には嬉しい制度です。

こういった制度をうまく活用し、未経験からタクシー運転手を目指しましょう。

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