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車酔いするドライバーも酔い止め薬を飲んで良いの?

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ドライバーの酔い止め服用の問題

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車酔いを防ぐ、あるいは緩和する方法として、酔い止め薬を飲むのが簡便かつ即効性の面から広く用いられています。
しかし、服用後に眠気を催したり、脳の活動効率が鈍くなったり、のどが渇いたりするといった副作用の恐れがあります。とくに、眠気を催すのは、常に明瞭な意識状態が求められるドライバー(職業ドライバーは特に)にとっては非常に困りものです。この記事では、酔い止め薬の効く仕組みや含有成分、眠気を催す理由や注意点などを解説してみたいと思います。

抗ヒスタミン剤が主要成分

酔い止め薬に最も広く使われている成分は、抗ヒスタミン剤(マレイン酸フェニラミン、塩酸メクリジンなど)です。

乗員は自動車の走行によって発生する振動や、加減速時あるいは旋回時に、前後・上下・左右への複雑なG(加速度)にさらされます。平衡感覚を司る内耳器官の得た情報と、視覚から得た情報との間に混乱が生じるなどの事象が起きると、脳内でヒスタミンという神経伝達物質が分泌され、これが嘔吐中枢を刺激し、吐き気や嘔吐につながると考えられています。

この神経伝達物質の活動を抑える作用を持った成分が、抗ヒスタミン剤です。言い換えれば、脳の働きを低下させることで、吐き気の症状を抑える効果を得ようとする成分です。そのため、眠気を催す、あるいは判断力や集中力の低下といった副作用が出やすくなります。現在流通している多くの酔い止め薬に、抗ヒスタミン剤が主要な成分として含まれています。

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自立神経の興奮を抑える成分も

抗ヒスタミン剤のほかにも、さまざまな成分が酔い止め薬には用いられています。副交感神経遮断薬(スコポラミン臭化水素酸塩など)は、自立神経の興奮を抑えることで、胃腸の不快感や動悸などを緩和する効果があるとされています。また、抗ヒスタミン剤として広く使われているマレイン酸フェニラミンなどの成分を、眠気が比較的小さいとされる鎮暈剤(ちんうんざい=抗めまい薬、ジフェニドールなど)に置き換えたものもあります。

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眠気が起きにくいことを売りにした酔い止め薬にも注意が必要

眠気を誘発する可能性の高い抗ヒスタミン剤を使わない、あるいは含有量を減らしたり、代替成分に置き換えたりしている酔い止め薬もあります。実際、眠気が起きにくいことから、「車窓の景色を楽しめる」ことをセールスポイントとして謳う酔い止め薬も販売されています。しかし、この製品も含め、あらゆる酔い止め薬の添付文書には、「乗物又は機械類の運転操作をしないでください」という注意喚起が明記されており、眠くなる可能性を示唆しています。そのため、車酔いしやすい人がハンドルを握る際には、酔い止め薬の使用を控えるべきという結論になります。

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