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タクシー二種免許も関係?マイナンバーカードと運転免許証一体化(マイナ免許証)運用まもなく開始!

タクシー二種免許も関係?マイナンバーカードと運転免許証一体化(マイナ免許証)運用まもなく開始!
カケル
カケル
この記事を書いた人:『転職道.com』の転職相談スタッフ・『タクシーハローワーク(TSJ)』では職業紹介管理者としてタクシー求人コンサルタントを7年従事したのち、東京特別区地理試験・法令試験取得者/二種免許保持。数々のタクシー企業担当者との取材や求職者との会話で最新の情報を記事化しています。自らも地理試験・法令試験・二種免許を保持し都内タクシードライバーとして勤務もしているまさに『二刀流』です。JPN TAXI及びクラウンで史上最速の平日&週末の両日連続で営収10万円を5度達成!現在では特別区タクシー運転手としても活躍中。

自動車は乗用車・商用車・トラック・特殊車両・バイク等すべてにおいて、運転する車両に応じた免許証が必要なのは百も承知…を通り越してもはや「釈迦に説法」レベルの常識でもあります。

しかしこのほど、その我々の私生活や仕事に欠かせない「免許証」が大きく変わろうとしているのです。

タクシー二種免許も関係?マイナンバーカードと運転免許証一体化(マイナ免許証)運用まもなく開始!

日本国内では、2025年3月24日より「マイナンバーカードと運転免許証の一体化(以下:マイナ免許証)」、の運用が始まります。

マイナ免許証は、マイナンバーカードのICチップに運転免許証の番号や有効期限、顔写真などの情報を記録する手続きをすることによって、運転免許証として利用が可能になります。

カケル
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身分証明書の役割も大きい運転免許証と、マイナンバーカードの一体化は、以前の健康保険証としてもマイナンバーカードが利用可能となった「マイナ保険証」を彷彿させますね。

そのため、警視庁の運転免許関係事務では運用前日の3月23日にマイナ免許証の一体化に対応する関連するシステムと機器をに一斉に切り替える影響もあり、全国一斉に運転免許に関する業務を停止することを告知しています。

マイナ免許証とは?

では、そのマイナ免許証はどのような狙いがあって誕生したのでしょう?
そして、手続き方法や注意すべき点をまとめてみました。

今やマイナンバーカードは保険証(マイナ保険証)としても利用が可能なほど、付帯機能に優れていますよね。
しかし便利すぎる世の中である分、なんでも新制度のサービスには「右へ倣え」ではなく、「本当に必要かどうか」はしっかりとご自身で見極めないといけないのは確かです。

マイナンバーカード普及の狙い

マイナ免許証制度自体は2022年の道路交通法の改正において『マイナンバーカードと運転免許証の一体化に関する規定』が整備されました。これにより3年後の現在、ついに全国で運用が開始される運びとなりました。

この度のマイナ免許証制度がスタートする目的としては、「国民の利便性向上」でもあります。
しかし、一番の狙いはマイナンバーカードを普及させるためであることは間違いないでしょう。

従来の「運転免許証のみ」も選択可能

ここで誤解をしないでいただきたいのは、『マイナ免許証制度に切り替わったので、随時更新のタイミングでマイナ免許証に切り替えましょう』…という制度では実はないのです。

2025年3月24日以降、日本国内の運転免許証は以下3パターンの持ち方が可能となります。

A:運転免許証の免許情報が記録されたマイナンバーカード…今回の「マイナ免許証」。

B:マイナ免許証と運転免許証の双方を保有すること

C:運転免許証のみを保有すること…従来と変わらず。

以上になります。

カケル
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つまり、この制度はあくまで「任意」です。

但し注意しておきたいのが、クルマを運転するの際は、必ず免許証又はマイナ免許証のいずれかを携帯する必要があります。

両方所持または片方所持でも問題ありませんが、運転時についうっかり携帯し忘れたということが無いようにしましょう。無免許運転になってしまいます。
また、有効期限の切れた免許証も当然ながらNGですよ。

手続きとメリット・デメリットについて

ではマイナ免許証の手続きとその際に発生するメリット・デメリットについてまとめています。

運転免許の場合は、公的な「本人確認書類」ですので従来通り手続きがどうしても面倒ではありますが、それに付け加えてマイナンバーの登録も存在します。

手続きにはメリット・デメリットと言った点を把握しておくと良いでしょう。

手続き方法

マイナ免許証を取得する際は、「新規」・「更新」、そして今回の制度が始まったケースだからこそですが「更新を伴わない一本化」という3つのシチュエーションが発生します。

それぞれの手続き方法を以下にまとめています。

フロー内容 新規取得 更新時
(2枚持ち)
更新を
伴わない
1本化
自動受付機での申請  〇
本人確認
【マイナカードの確認】
 〇
手数料納付 × ×
運転免許試験
【学科試験】
× ×
免許情報を
記録する
アプリ搭載
手数料納付
適正検査 × ×
取得時講習 × ×
更新時講習 × ×
写真撮影
免許証の交付
【特定免許情報の記録】    

 

メリット

マイナ免許証に一体化した場合、いくつかのメリットがありますのでまとめてみました。

まず、何と言っても今までの運転免許の際に発生していた更新時手数料が大幅に安くなります。
例えば、現状運転免許証のみであった場合、マイナ免許証のみもしくはマイナ免許証と通常の2枚所持にしますと1,500円、さらに通常更新時の場合は免許証のみからマイナ免許証への更新ですと2,800円。マイナ免許証のみからの更新は2,100円、2枚所持の場合は2,950円となります。

カケル
カケル
「優良」と「一般」運転者は免許更新時の講習がオンラインでも受講可能になります!
これはありがたい…。

また、住所変更の手続きが自治体への届出だけで済むようになるのも大きいなメリットでしょう。

▼新規の取得時に係る費用は以下の通りです。
特にタクシーにおいては「二種免許」は必須なのでよく抑えておきましょう。

種別 内容 手数料
運転免許証のみ マイナ免許証のみ 2枚所持
大型、中型、準中型 直接受験 9,250円 8,450円 9,350円
教習所卒業 4,000円 3,200円 4,100円
普通 直接受験 5,650円 4,850円 5,750円
教習所卒業 4,250円 3,450円 4,350円
大型特殊、大型自動二輪、普通自動二輪

けん引、第二種
(大型特殊、けん引)

直接受験 6,900円 6,100円 7,000円
教習所卒業 4,200円 3,400円 4,300円
小型特殊 直接受験 3,950円 3,150円 4,050円
原付 直接受験 3,950円 3,150円 4,050円
原付講習料 5,250円
合計 9,200円 8,400円 9,300円
第二種
(大型、中型、普通)
直接受験 9,800円 9,000円 9,900円
教習所卒業 4,150円 3,350円 4,250円
仮免許 直接受験 5,800円

デメリット

次にマイナ免許証におけるデメリットを紹介しましょう。
と言うよりも「注意すべき点」と申し上げた方が適切かもしれません。

マイナ免許証は、運転免許証とマイナンバーカードが紐づいています。
そのため、マイナンバーカードの有効期限が切れて更新した場合、一体となっている免許情報が消えてしまうデメリットがあります。

カケル
カケル
つまりこれはどういう事かと言いますと…もうお分かりですよね。
『免許不携帯(無免許)』の状態になるのです。

現状ではマイナンバーカードの有効期限が過ぎて再度更新をした場合、再度運転免許証と一体化させる手続きが必要となるのです。

アプリ連携必須に

マイナ免許証のサービスを受けるには、免許センターの窓口やスマートフォンもしくはパソコンで免許情報を記録するアプリとマイナ免許証の紐づけが必須になります。

カケル
カケル
マイナ免許証に切り替えた際、実はマイナンバーカード内に免許データは表示されないのです。

そのため、免許証の有効期限を確認するには、マイナ免許証切り替え時にマイナ免許証読み取りアプリもしくはマイナポータルにログインし、確認が必要となるのです。

タクシー運転手はどうなる?

タクシーは普通免許では営業運転はできません。
普通二種免許を取得して初めて旅客営業が可能になります。

しかし普通二種免許も立派な運転免許。当然今回のマイナ免許証の対象です。
タクシー運転手は今後マイナ免許証による影響はどのように受けるのでしょうか?

特段の混乱はないが…

現時点ですが、特段の混乱はないように見受けられます。

仮に「マイナ免許証一本化」ということであれば、プライバシーの観点もあり敬遠する動きもあることは予想されます。

マイナ保険証のようなケースとは違い、「マイナ免許証のみ」「マイナ免許証と普通免許証の二枚持ち」「普通免許証のみ」という3つのパターンがあります。
現行の運転免許証で今後も運転が可能であるというならば、特段に混乱はないでしょう。

ただし、上述のように変更した際のいずれかが更新を迎えるタイミングは注意が必要です。

カケル
カケル
タクシー運転手は乗務時に必ず点呼を実施し、その際に運行管理者が各自の運転免許証をチェックします。

その際もしばらくは現行の運転免許証の割合が多いことが予想されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

マイナ免許証は2022年の道路交通法の改正によって施行され、ようやく2025年3月24日より運用が始まります。

しかしマイナ免許証を取得後にマイナンバーカードの有効期限が来た後、更新した場合には運転免許証のデータが消えてしまうため、再度一体化させる手続きをする必要が課題として残されています。
再度必要課題があります。

日本政府は「マイナンバーカードを更新した際も自動的に運転免許証の情報が引き継がれる仕組みを、2025年秋頃に運用予定」という旨を発表しており、現状システムの改善やマイナ免許証の普及、そしてさらなるメリットの見出しなど、注目が集まります。

おそらくタクシー運転手界隈でも「マイナ免許証にした?」などという会話も出てくるのではないでしょうか。

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