





見出し
もう信号機に戸惑わない!タクシー営業で必ず目にする『信号機』複雑な矢印から雑学まで解説!
「青になりました…左右の安全を確かめてから渡りましょう~」「信号が変わります…無理な横断はやめましょう」
このフレーズ、聞き覚えありませんか?普段耳にするのはどこでしょう?
そうです、交差点…交差点にあるのは信号機です。
信号機は通常の自動車用から上記のアナウンスが流れる歩行者用、自転車用とあります。
ただ実際にはその程度で、そんな種類やパターンがあるか…深掘りする機会は少ないのではないでしょうか。
信号機に注目してみた
公共の道路を歩行する一人一人、そして運転をする一人一人…つまりはタクシー運転手もそうですが、一歩外を出てハンドルを握り道路を出た瞬間から遵守しなければならないのは交通ルールです。
その指針として大きな役割を果たすのが今回の信号機です。
信号機と言えど、実を言うと普段我々は何気なく当たり前のように使用しているようにも思えますが、注目してみると非常に興味深い事柄が多いのをご存じでしたでしょうか?
信号機の種類はなんと1,000以上!
実を言いますと信号機は様々な種類が存在し、その数少なくとも1,000以上とも言われています。
本当に~?と思いがちかもしれませんが、ここで例を挙げますと、高架やカーブな信号機の見通しが悪い場所には「予告信号」というものが設置されているケースがあります。
これを一つ挙げても…「黄・青・黄」「黄・赤・黄」「黄・黄・黄」といった様々な種類が存在します。

なかには「黄・黄」という2灯のみで活躍する信号機も存在しますよ。
曜日や交通需要によってプログラムされているケースも
また、信号機は「プログラム多段式(定周期式)」というものがあります。
これは交差点における交通量の平均に基づいて制御パターン算出し、信号機に内蔵されているタイムスイッチにをあらかじめタイミングを登録しておくこよで、自動的に時間・曜日を判別して制御しているのです。
ですので、公共の道路において特別な事が実施される日などは、この制御装置でパターンを変えることが可能という訳なのですね。

余談ですが、駅伝やマラソン大会の際は道路規制がすごいのでタクシー営業も注意が必要ですよ。
そうなんです。とはいえ大体は事前に情報は開示されますので、避けて営業すれば混乱は避けれると思います。
それよりも普段行かない街の商店街で実施されている歩行者天国などで道路が通れないほうがキツイかも…。

矢印信号
都心部には当たり前のように設置されている「矢印信号」。
交通渋滞の緩和など、目的は様々なです。地方都市に行きますと「路面電車専用」の矢印信号もありますよね。
わしゃぁ乗らんが、右折が可能の矢印の時は、注意がある。
2段階右折が指示されている原動機付自転車は対象外となります。
まぁタクシー運転手さんには関係ないか。

矢印信号の特徴としては主に3色の本信号が黄色若しくは赤色に点灯している場合でも、矢印が点灯している方向に進めることです。
矢印信号が複雑
東京都内のタクシーを運転していますと、五差路、六差路といった複雑な交差点では、斜め方向を指した矢印信号が設置されていることもあります。
赤羽橋交差点や池袋駅西口五差路交差点などが良い例で、非常に複雑な作りをしておりそれに準じた形で矢印信号が表示されます。運転時は注意が必要です。
また、十字路や立体交差などで3色の本信号と「左折可」、「直進可」、「右折可」の各矢印信号がセットになっている信号機が存在するのをよくみかけます。
これらの信号機は青信号が一度も点灯されずに、矢印信号の表示のみで判断しなければならないケースがあります。
タクシーを運転中、赤信号だからといって停車したままでいないように矢印信号をよく見ましょう。

私はタクシーにも良く乗りますが、普段運転もするので大変なのはよくわかります…。
この矢印信号の配列と設置場所は、運転手が進行方向を見誤らないために原則として決まっているんですよ。

そうなんです、横型信号機の場合は『青信号の下に左折可、黄信号の下に直進可、赤信号の下に右折可の矢印』を配置するように決まっております。
(※縦型信号機の場合も同様で右隣の位置に設置することになっています。)
右折可の矢印信号はUターンが可能。
実を言いますと、「右折可」の矢印信号が出ている際は、「Uターン」が可能なのをご存じでしたでしょうか?
以前の道路交通法ですと交差点では、3色の本信号が青色に点灯したときにしかUターンを行わなければなりませんでした。
しかしその状況ですと、対向車が来なくなるまで交差点内で待たなければUターンが実施できず、Uターンしようとする自動車が右折車線の停止線の手前に止まり、後続の右折車が進めずに渋滞を引起こす要因となっていました。
そのため警察庁では東日本大震災の翌年である2012年4月に道路交通法施行規則を改正し、『右折可とする矢印信号の点灯中にUターン(転回)も行えるようになり、現在に至っております。

2012年4月以前はどうだったかと言いますと…表示されている矢印信号の方向以外には進行してはNGでした。
ですので右折可の矢印信号が点灯しているときにUターンをすると『信号無視』だったんですよ~!

もちろんこれは『道路交通法』に則った「Uターン禁止」のエリア以外でのお話しですよ!
規則性のある信号機も
ところで、信号機は十字路や丁字路の交差点は青信号になれば、対向から進行してくる自動車も全てが青信号となるのが常識…という訳ではありません。
全国には道路交通状況によって規則性のある独特な信号機が多数存在するのです。
時差式信号機
時差式信号機とは、対向車線を先に赤信号で止めすることにより、1方向の青信号の表示時間を延長する信号機を指します。
例えば右折車の多い交差点では、対面する両側の信号が同じ動きをしていると、右折車が滞留して渋滞したり、強引に右折しようとするクルマが直進してきたクルマと衝突事故を起こしたりする危険性があります。そのため時差式信号機は、右折車を滞留させず、通行する時間が確保できることが利点です。
ちなみに時差式信号機は原則、丁字路交差点でなければ設置できません。

これにより、右折するタイミングを失い渋滞を解消できるという訳です。

感応式信号機
感応式信号機は正式名称「車両感応式信号機」と呼び、またの名を感知式信号機とも呼ぶ。
戦後の東京オリンピック開催前年の1963年3月に東京と横浜で設置されて以来、全国で設置されるようになりました。
感知式信号機は以下の交通量格差が激しい交差点などを中心に設置されているケースが傾向としてあります。
・幹線道路を横断する交差点
・丁字路の垂直部分
・高速道路のインターチェンジ出入口
など…。

感知式は自動車の交通量が多い道路を基本的に青表示としていますよ。
地方にも割と適用されている印象ですね。

感応式は交通量の少ない道路で自動車が行き来する場合にのみ青表示にするんじゃ。
これによって交通量の多い道路の進行を極力げないようにするっちゅー効果があるんだわい。
また、感応式信号機は原則「感応式信号」と表示板があるのですが、調べによると北海道、栃木県、埼玉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、長野県、岐阜県、三重県、長崎県、熊本県、沖縄県には感応式信号機が存在するものの表示板を備えていないとのことです。
歩車分離式信号機
歩車分離式信号機とは、「自動車の通過」と「歩行者の横断」が交わらないように、青信号のタイミングを分離している信号機を指します。
歩車分離式信号機は歩行者が横断中に車両が横切らないように信号を制御するため、交差点の事故を減少させる利点があります。
歩車分離式信号には、以下の横断方法があります。
・スクランブル方式…すべての自動車の進行を停止させ、その間に歩行者を横断させます。
さらにスクランブル交差点では歩行者の斜め横断ができるのも特徴です。
・歩行者専用現示方式…上記のスクランブル交差点とは対照的に斜め横断ができない方式です。
・押しボタン方式…歩行者が道路に設置されているボタンを押したときのみ、歩行者信号が青になる方式です。
このほか、自動車用の矢印信号で車両を直進させている間に、同方向の歩行者を横断させる方式もあります。主に陸橋などで見かけますよね。

これにより現在も全国的に整備が進んでいます。
タクシー営業で安全の指針「信号機」
タクシーは安全運転を第一として営業をしますが、その安全の指針となるもののひとつがこの信号機の存在です。
信号機の存在はタクシー運転手にとって、日常当たり前すぎてあまり恩恵を感じないかもしれませんが一般ドライバーもさることながら非常に重要な役割を果たしており、奥が深いのです。
東京都は全てがLED
この20年で信号機は大きく変化をしたのをご存じでしょうか?
それは赤青黄が「LED表示」になったことです。
これによって信号機の点灯がどのような天候状態でもわかりやすくなり、また信号機が変わるタイミングもはっきりと識別され、残像が残らなくなったことが大きな特徴でしょう。
ちなみに東京都内は現在、公共の道路における信号機は全て「LED」に変更しております。
省エネ効果もありますよね。

しかしながら、一部の教習所や訓練施設などで非LEDの信号機は存在しているようです。
郊外はまだランプ式もある
東京郊外に目を向けますと信号機はまだLED式ではないランプ式などの信号機も多く存在します。
全国的にはこのLED型になっているのはもちろんですが、それ以外の信号機もまだまだ郊外や地方では活躍中です。
しかしながらやはり交通安全面の観点から見ますと、運転時に太陽が信号機に当たり『疑似点灯』という大変危険な現象になったります。

意識して見てみてくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
普段我々が日常生活で目にする「信号機」。
これらはタクシー運転のみならず、全ての自動車、軽車両、自転車そして歩行者の安全を確保するため交通標識と同様に重要な役割を果たしています。
地味な存在以前に、タクシー営業でもなかなかスポットライトの当たらない信号機ですが、タクシー運転手にとって信号待ちのタイミングはお客様がご乗車頂く中で非常に大切ですよね。
また同時に信号無視など違反をしてはいけない点も肝に銘じて、ハンドルを握りましょう。