翔平鈴木
タクシー運転手に求められる資質のひとつ、それは柔軟な対応力といえましょう。
なぜそうなのかと言いますと、日々タクシー営業を行う上で様々なお客様と対応をしなければならないもはもちろんなのですが、道路事情も大きく変動します。
通行止め、道路工事、さらに交通規制などによって普段営業で走行している道路が一定の期間や時間は営業することができなかったりとそれはそれで厳しい状況に直面してしまうこともしばしば、今回都心の大動脈でしかも行ってしまえば心臓部分と言っても過言ではない場所が、通行止めになってしまうと言うのです。
見出し
新宿のタクシー事情どうなる？新宿駅西口「らせん状車路」廃止通行止めに。
新宿駅西口は現在、小田急百貨店の解体などを実施して再開発を進めています。
その影響で今年2025年も大きな再開発に着手するため2025年1月15日(水)午前0時を以て、地上と地下の2層構造の広場をつなぐタクシー運転手の間でもおなじみの「らせん状車路」が通行止め、廃止となります。
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新宿駅西口の象徴
新宿駅西口地下広場は、建築家の坂倉準三が設計し、1966年に小田急百貨店などとともに竣工されました。
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古くは1969年地下広場にて反戦を訴えるフォーク集会が開催されたり、動く歩道の建設でホームレスの段ボールハウスと行政がひしめき合う事態に…。実を言いますと1969年には正式名称は「西口地下通路」となっており、広場としての役割を終えているのです。
様々な歴史が行き交い、何より戦後の新宿を副都心として整備する計画の中で今日、世界一の巨大ターミナルへと変貌を遂げたのはこの新宿駅西口地下広場(通路)と交通網を支える「らせん状車路」の存在があったからに他なりません。
駐車場の代替えは整備工事中
新宿駅西口の「らせん状車路」のさらに地下には駐車場があります。
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今回の地下車路通行止め(廃止)によって地下広場（通路)および駐車場出入口はですが、現在整備を進めており、かつて西側に建っており2018年から解体工事に入った「スバルビル」跡地に出入口を新設するとのことです。
『タクシー運転手さん、スバルビルの跡地って言ってたけど、地下広場にあった「新宿の目」はどうなっちゃうのかな？あれ不気味だけど昭和生まれの僕はなんか愛着あるんだよなぁ。
町で最も目を引くパブリックアートと言われているそうですよ。
あれは当分の間そのまま保存するとのことです。
よかったですね！
タクシーへの影響は？
この「らせん状車路」はタクシー利用でもおなじみであり、また地下広場はタクシー乗り場や送迎車乗降場があります。
今後この撤去によってタクシー営業への影響はどのようになるのでしょうか？
らせん状車路撤去で今後将来的には利用不可に
新宿駅の西口は地下広場から地上へ巨大な吹き抜けがあり、「らせん状車路」が繋いでいます。
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今後地下広場にあるタクシー乗り場や一般の送迎車乗降場、さらにその下にある「新宿駅西口駐車場」の出入口にもなっている車路は、撤去されるとのことです。
新宿中央公園前交差点方向からのみ
今後はタクシー営業を実施する際、新宿中央公園前交差点地下道路からの方向のみ進行が可能となります。
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そのため、タクシーに乗車をされるお客様に対しては、目的地によっては迂回となる場合があります。
タクシー運転手の皆さんはトラブル防止のため道順の説明をお客様へしっかりと実施しましょう。
今後西口は「人中心の広場」に整備
新宿駅西口の駅前広場整備は東京都施行の土地区画整理事業によって現在の「車中心」から「人中心の広場」に再編を実施し、歩行者の回遊性の向上を図ることとしております。
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そのため今後タクシーを含め各自動車は地下広場のタクシー乗り場や一般の送迎車乗降場、や地下駐車場を利用するクルマは、駅前広場付近に入らないアプローチへ変更されるとのことです。
タクシー送迎時の新宿方面への注意点
東京都内のタクシーですと、お客様を送迎する際「新宿駅まで」という方は常日頃非常に多いと思います。
しかし新宿駅は巨大ターミナル。様々な出口が存在します。
西口は工事中の旨を伝える
今回のニュースでもお伝えした通り新宿駅西口は絶賛工事中です。
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通常の地上西口もタクシー専用降車場は狭いのでスムーズな降車が求められます。
また、地下であれば新宿中央公園前交差点からのアプローチのみ対応可能となりますのでご注意ください。
とかく昨今は電車の遅延や見合わせも多く、ターミナル駅でのタクシー需要も依然比べて増しています。効率良く営業しましょう。
東口の場合は混雑時アルタ周辺で降ろすのもOK
新宿駅東口はルミネ前に乗降場があります。
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しかし周辺の道路状況が混雑している場合はここで100～200円とメーターが上昇してしまうのも勿体ないという事もあり、アルタ前周辺でお客様がお降りになることも良くあります。
東南口は要注意
新宿駅東南口は道幅が狭く、人通りも多いエリアです。
また道路の箇所によっては駐停車禁止区域がありますので非常にシビアな場所です。
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お客様が指定したり、乗車場所から湘南新宿ライン、埼京線などを乗車するのに急いでいらっしゃる方でない限りはあまりお勧めはしません。
南口はバスタ新宿に促す
新宿駅南口は甲州街道に面した陸橋のエリアです。
かつてはタクシー乗り場などもあった名残や初めて東京を訪れた国内外の方が何も知らずにその場で流しのタクシーを拾いたくて手を上げてしまうのですが、このエリアは現在タクシーの乗降が一切禁止されている場所です。
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但し、新南口側には大型ターミナルの『バスタ新宿』があり、そこから大型バスも含めタクシーも発着していますので、万一新宿駅南口の甲州街道南口付近で手が上がった際は、お客様へ丁寧に促しましょう。
西武新宿の場合は一方通行に注意
新宿駅にはもう一つ、私鉄の新宿駅が存在します。
それが西武新宿線の『西武新宿駅』です。
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歌舞伎町のすぐ近くに位置するこの駅は西武プリンスホテル・西武新宿PePe駅ビル2階にホームが設置されており、出口は正面口と北口の2か所あります。
タクシーでは職安通りからのアプローチになるので注意しましょう。
これから～Opinion～
東京23区の端にあるタクシー事業者の運転手でさえ、わざわざ営業にやってくる副都心新宿です。
ターミナル駅の利用客数世界一を誇り、インバウンド需要もあり成田空港から特急列車やリムジンバスを通じて新宿にやってくる方は後を絶ちません。
それだけでなく、通勤客や大口の病院送迎でも日々多くの方が乗車し、歌舞伎町などのレジャー施設、歓楽街利用でも24時間眠らない街として機能している訳ですから、オフェス街のような時間限定曜日限定のエリアとは訳が違う訳です。
尚の事、このような変更に際しては所属のタクシー事業者並びにタクシーセンターからの通達は早期の段階で行くでしょう。
そして掲示物などの共有を以てタクシー運転手の皆さんに公表をされると思いますし、点呼時でも促しがあると思います。
人の流れも変わりますし、新宿の本件に限らず今後様々なシーンでイレギュラーなルート変更は出てきますので、対応できる柔軟なタクシー運転手を目指していきたいところですね。
