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タクシー営業でよく聞く『無線配車』のナゾ…。アプリ配車全盛期でも存在する安定の顧客層とは?

タクシー営業でよく聞く『無線配車』のナゾ…。アプリ配車全盛期でも存在する安定の顧客層とは?
カケル
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この記事を書いた人:『転職道.com』の転職相談スタッフ・『タクシーハローワーク(TSJ)』では職業紹介管理者としてタクシー求人コンサルタントを7年従事したのち、東京特別区地理試験・法令試験取得者/二種免許保持。数々のタクシー企業担当者との取材や求職者との会話で最新の情報を記事化しています。自らも地理試験・法令試験・二種免許を保持し都内タクシードライバーとして勤務もしているまさに『二刀流』です。JPN TAXI及びクラウンで史上最速の平日&週末の両日連続で営収10万円を5度達成!現在では特別区タクシー運転手としても活躍中。

タクシー営業でよく聞く『無線配車』のナゾ…。アプリ配車全盛期でも存在する安定収入につながるの顧客層とは?


よもやタクシーを呼ぶ際に、すっかり定番となったスマートフォンでのアプリ配車ですが、それよりも前はどのような「呼び方」が主流であったか覚えていますでしょうか。

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そうです、電話一本でタクシーを呼んで自宅前もしくは乗車場所まで来てくれるスタイル。我々のタクシー業界では『無線配車』と呼んでおります。

当然ながら今でもそれらは成立をしていますので、全然オワコンでもなんでもないのでご安心ください笑。

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無線配車とは?


そもそも、お客様からのタクシー配車注文なのになぜ「無線配車」いう呼ばれ方が着いたのか疑問に思ったことはありませんか?

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無線配車と呼ばれる由来は、タクシー車両に搭載されている「無線機」から来ており、アナログ回線を通じて配車指示や現在地の確認を無線通話を通じて実施するというケースがほとんでした。

子どもの頃タクシーに乗車した際、運転席のダッシュボード付近にトランシーバーが置いてあり、やたら「●●病院まで1台~●号車どうぞ~!」という感じで聞こえていたのを覚えています。

子どもながらの記憶ですが…運転手と無線担当が忙しすぎてやり取りにブチ〇れていたような記憶もあります笑。時代ですよね。

カケル
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しかし、後ほどお話ししますが、現在はデジタル無線化が主流となっており、配車指示をタクシーに出す際、現在地の確認を実施するのも システムによって完全に管理を実施しているタクシー事業者が多いのです。

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大手タクシー事業者は配車センターが存在

実のところ無線配車の場合、大手タクシー事業者は各営業所で配車を捌いているわけではないのです。
大手系列のタクシー事業者の場合ですと、『配車センター』が存在しています。

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たとえば『〇〇交通〇〇営業所』などと言うように、いくつもの営業所が存在するか或いは子会社・グループ会社が存在する大手のタクシー事業者などは無線配車センターが存在しており、一括で顧客の配車送迎依頼を管理しているのです。

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自社タクシー事業者は自社無線室

タクシー事業者は大手、準大手、協業、私鉄協、中小などと事業者ごとに振り分けられることがありますが、全てのタクシー事業者が無線を統一としている訳ではありません。

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中には、自社単独で営業しているタクシー事業者も存在し、その数は都心郊外になればなるほど増加します。
そういったタクシー事業者の多くは、各営業所に無線配車室を設け、そこから営業中(空車)の自社タクシー車両に向けて配車指示を出します。(ここではアプリ配車の話は除きます。)

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昔ながらの「無線」での配車

さて、上述でも少し触れましたが、タクシーをお客様が呼ぶとき注文方法として挙げられるの一例が電話注文です。
その際タクシー事業者にて無線を駆使して乗車地周辺のタクシーを現場へ向かわせること…この流れこそが『無線配車』というものなのです。

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都心部ではほとんどなくなりましたが、都心郊外や地方ではまだアナログ形式の配車方法が残っております。
タクシー事業者の一室に学校で言うところの『放送室』のような場所が存在し、そこで配車オペレーターが注文を受諾し、無線を通じてタクシーを配車します。

タクシー運転手には、オペレーターよりお無線機(トランシーバー)を通じて乗車場所とお客様の氏名、指定時間などが伝えられます。

IP無線

近年のタクシーでは無線機(トランシーバー)から、IP無線へと変化を遂げています。

デジタル化が進み、お客様からタクシー事業者へ配車依頼の連絡が届きますとナンバーディスプレイですぐに利用履歴で検索し、近隣を走行するタクシーに配車依頼を送ります。

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タクシーはその際、無線機(トランシーバー)ではなく、料金メーター付近に設置してあるモニターに乗車場所とお客様の氏名、指定時間、さらに共有事項などが表示されるためスムーズに目的地に到着できるという訳です。GPS無線とも言います。

筆者も何度か無線室に足を運ばせていただいたことがあります。

IP無線はGPSと連動しており自社の空車タクシーが何処を走っているか一目瞭然のため、無線配車をタクシー車両に依頼しやすいのも特徴です(業界用語で「配車を落とす」とも言います)。

カケル
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都内でも無線配車は健在

東京都内の影響スタイルはお客様からの手上げでご乗車頂く「流し営業スタイル」に「アプリ配車」そして、「無線配車」も健在です。

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無線配車でタクシーで注文するお客様は、概ね昔から利用されているケースが多く、配車センターを通じてやはりIP無線を駆使して近隣の空車タクシーへ向け依頼を受けます。

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但し各タクシー事業者内で設けている有資格者の一部タクシー運転手は別途無線機(トランシーバー)などで依頼を出すこともあります。
カケル
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郊外では無線配車が要

東京都内では、万が一無線配車の依頼が減少したとしても「アプリ配車」や「流し営業」に重きをおけば、営業はなんとか保たれます。

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しかしながら郊外となれば話は別で、あるタクシー事業者には一日数百本から多い時で千本単位で来る電話経由の配車依頼が来ます。
このような状況ですと流石に無線配車での営業を避けて営業するという行為はかなり厳しいです。
郊外の場合「流し営業」は9割方成立しない地域と言っても過言ではありませんので、是非無線配車営業にシフトチェンジしましょう。

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地盤が固く安定収入が見込める

無線配車の多い地域でタクシー営業…つなりこれは顧客が多いということに比例します。

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顧客が多いということはそれだけ、地盤が固いので、安定収入が見込めるのも魅力です。
その証拠に都内(東京特別区・武三交通圏)のタクシーに限ってはコロナ禍の営業収入は壊滅的であったのに対し、隣県の神奈川県では、大きなダメージも少なく、一時期は都内の平均収入を上回る時もありました。

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アプリ配車+無線配車を上手に使おう

また、アプリ配車や駅・施設関連の付け待ち営業もありますので、うまく回して営業することが大切です。
場合によっては東京都内と引けを取らない収入になることもあります。

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無線配車は原則通常のタクシー料金にプラスして、配車アプリ同様に「迎車料金」が加算されます。
このため営業収入にもプラスアルファでかなり期待が持てますよね。

流し営業という文化がない地域での営業ですと、やたら駅で待っている、タクシー事業者の車庫で待機していて暇なのではという印象を強くお持ちなるかもしれませんが、実はみんながそういう訳ではないのです。

カケル
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やはりタクシーは燃料を入れて運転手がハンドルを握っている以上は走らないといけません。

都内=釣り人。郊外=釣り餌を待つ魚

少々表現に語弊があるかもしれませんが、都内タクシー運転手の営業方法をしばしば「魚釣り」に例えることがあります。

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これは、タクシー運転手が魚釣りをする釣り人となって、営業区域という釣り堀に空車タクシーという餌をまき、お客様が捕まるのを待っているということを例えたものです。

他にも「RPG」に例えることがありますね。
カケル
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しかし、都心郊外や地方となれば『無線配車』がメインとなり、お客様を探す手間は省け、「無線室」のオペレーターが配車注文のあった場所から近くを走行するタクシーに依頼をかけます。
ですのでこの場合は同じ魚釣りでもタクシー運転手は「釣り人役」ではなく、「餌を待つ魚役」となるのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
無線配車営業…たかがされどです。都心部でも各タクシー事業者が配車センターを持っていることから、未だに無線配車では全体一日を通しての営業収入でも1~3割を占めることもあるくらい需要はあるのです。

また郊外となれば需要は増す一方で、大手配車アプリとうまく使い分けして営業するのが良い手なのではないでしょうか。これからタクシー業界は目覚ましい進化を遂げていくことは間違いありません。そんな状況でも地域に根差して営業を強めて安定した収入につなげていけるのがこの無線配車なのではないかと思います。

是非、タクシー転職の再には検討材料に入れてみてくださいね。

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