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タクシー営業で要注意!交通規制とは?
タクシー運転手のみならず、一般ドライバーも同じく対等な「公道」を使用するのですから、さぞかし普段走行している道路がスムーズに走行できないことには苛立ちは募るばかりです。
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タクシー営業をしていると突然、いつも走り慣れている幹線道路が通行止めとなっている…走れない。
そんなアクシデントは実際にあります。
これからタクシー業界へ転職する方や転職を考えている方は、実際にハンドルを握ってお客様を乗車の上公道を走る際、ぜひとも気を付けるべき内容です。
曜日は基本関係なく
交通規制は基本的に曜日関係なく実施され、もっと言えば時間帯も関係なく実施されます。
但し、後述でもお話ししますが歩行者天国に関しては曜日特性上、平日に実施されるケースはほとんどありません。
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日中時間帯実施もあれば、夜間のみの交通規制、あるいはイレギュラーなケースでの交通規制など多岐にわたります。
主な交通規制
それでは、タクシー営業で注意しなくてはならない主な交通規制の内容についてまとめてみました。
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交通規制の詳細、各種イベント名については開催者側の意向等もありますので全てを明記することは不可能なのですが、ジャンル的な部分と特性を覚えて頂くことが大切かと思います。
大規模マラソン
秋頃から初夏にかけて実施される大規模マラソンですが、主に都心部を巻き込んでの開催となると大がかりな交通規制、そして通行止めが実施されます。
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大規模マラソン…つまりは42.195kmを走破するマラソンや駅伝など、このようなレベルの競技はテレビ中継されることが多いため、ランナーの安全面のみならず各スポンサーの関係もあってかメインストリートを使用したりと大変な大がかりな一日となります。
そのため規制は大通り一帯になり混雑は必至ですが、大体この手のレベルは事前告知されておりタクシー運転手をはじめお客さまにも大きな混乱はないのが現状です。
また、このレベルの大会ですと、大会関係者やマスコミはもちろん、沿道で応援するお客様やも場合によってはタクシーに乗車して移動することもあります。

時間帯はランナーが往路(1区)・復路(10区)で追走する前後で規制を実施するので、24時間内で考えますと規制自体は大したことはないように思えますが…その時に限って利用者が発生するのがまた、タクシーなんですよね。
ハーフマラソン
ハーフマラソンは、その名の通り、フルマラソンの約半分の距離で実施される競技です。
シーズンになりますと都心部ではまことしやかに土日祝をメインに実施されています。
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フルマラソンより距離が短い分、一般エントリーもしやすく、参加者が大変多いのが特徴で交通規制もフルマラソンに負けず劣らず敷かれます。
大規模マラソンのように大々的な告知がなくメジャーでない分、出庫点呼の際に初めて聞かされることも多く、大変言いずらいのですが少々厄介な交通規制でもあります…。

普段でしたらどんなにかかっても1,000~1,500以内で済む距離ですが…交通規制による渋滞がすさまじく、5,000円もかかってしまいました。平謝りでしたがそれでも理解して許してくださったお客様には感謝しかございません…。
歩行者天国
歩行者天国は、その名の通り歩行者のみ通行できる道路です。
決して●後に見る悪い夢ではありません。
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需要を鑑みても実施機関は平日ではなく、ホリデー期間の実施となります。
ほとんどが土日祝の終日もしくは日中時間帯など、場所は商店街や新宿・秋葉原・巣鴨などです。
▼また、歩行者天国で有名な銀座は以下のように実施機関・時間を設定しています。
【冬期間】10月〜3月 12:00〜17:00
【夏期間】4月〜9月 12:00〜18:00
※和光の正午チャイムを合図に実施されます。
警察系イベント
日本国内には「春の交通安全運動」「秋の交通安全運動」というものが実施されます。
毎乗務安全運転は当然なのですが、この期間はタクシー運転手も特に気を使いますが、ありがたいことに近年ではお客様にも理解を頂いている方が多いのも感じています。
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警察系のイベントは通行規制を実施し各地で開催されますが、有名どころでは新宿でしょう。
交通安全パレードは新宿駅東口の新宿通り周辺でシーズンになると実施をされます。その時は流石に周辺は通行止めになりますので、タクシー営業も少し気を使わなければなりません。
各種イベント
歩行者天国によって交通規制となるのは、大規模なスポーツイベントや警察系のイベントだけではありません。
様々な道路を歩行者天国にして開催するイベントは週末をはじめとする土日祝に多く敢行されています。
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歩行者天国となっていたり、交通規制が敷かれている以上はどんなにご乗車されているお客様が「急いでいる」状況でも、絶対に規制内をタクシーで通行してはいけません。事故につながりタクシー運転手として致命的な傷を負うからです。
自転車競技
フルマラソンやハーフマラソン同様、近年では自転車競技というものの都心部で実施されています。
となればコースとなる公道はすべて時間内は安全の都合上、閉鎖しなければなりません。
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頻繁に実施される印象はありませんが、大規模な自転車競技のイベントはですと主要な幹線道路のみならず首都高までも封鎖することがあります。レインボーブリッジをリアルに封鎖して実施されますのでタクシー運転手はお台場付近や羽田空港へ営業する際注意しましょう。
道路工事
タクシー営業は公道で営業しています。
そのため、避けて通れないのがこの道路工事です。
一年を通して実施している箇所も存在しますが、基本的には秋ごろに増え出し、年末年始にかけてピークを迎えますよね。
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また、高速道路のリニューアル工事も秋ごろにかけて多く発生します。
これらはテレビCMやweb広告などでも打ち出しますので比較的目にしやすい情報かと思います。
ロングでお客様を送迎する際は注意が必要ですので、予め情報は入れておきたいところですし、高速道路の入り口や橋、掲示板などにも横断幕が敷かれているくらいですから確認できるかと思いますよ。
事故・落下物
こちらもタクシー営業を実施する上で避けて通れません。
また、この事故や落下物に関しては日頃タクシー営業をする上で私たちタクシー運転手、そしてこれからタクシー運転手へ転職を考えている方も常に頭に入れていかないといけない事案です。
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事故が発生しますと現場検証を実施するため、最大でも50m~100mは道路の一部に規制を敷かなくてはいけないことから周辺では自然渋滞とは違う流れの渋滞になるので注意が必要です。
タクシー運転手も玉突き事故のような二次災害にならないためにも、スピードの出しすぎ防止や車間距離を開けるなどといった安全運転を日頃から心がけましょう。
※落下物は逆に交通規制がかかっていないことがありますので細心の注意が必要です。
祭事など
特に夏場になると各地で祭事がありますので、その場合は神輿や山車を道路で動かす関係でどうしても道路を通行止めにしたり規制をかけなければいけなくなります。
これらは大規模なアナウンスこそありませんが、例えば事前に周辺の交差点付近を走行すると必ずと言ってよいほど縦看板が設置してあり「●月●日 ●時より●●祭りのため●●通り●●区間は通行止めになります」と記されていることが多いのです。
大きな交通規制は出庫時の点呼で共有
交通規制が想像以上に多くて、タクシー営業怖いなぁ…不安だなぁ…。
そう思う方も多いかもしれません。ですが、大丈夫です。
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ほとんどの交通規制は事前に出庫点呼時、運行管理者の方からお話しが出ますし、出庫時も仲間内で話になっています。それによって気を付けなければいけない箇所はこれまで経験則上ほとんど解決しています。
また、いつも得意としている地域であれば尚更交差点などに目を光らせて、事前告知の縦看板が設置してないかもチェックしましょう。いきなり不意打ちで交通規制をするほど皆さん意地悪ではないので…。

まとめ
いかがでしたでしょうか?
交通規制は平日ならば工事がメイン。土日祝なら歩行者天国やイベント、祭事。イレギュラーな部分で事故や落下物など…。と言うように分けて考えても良いかもしれませんね。
近年は工事関係も完全週休二日を目指して土日は実施しない施行事業者も増えてきているようですから。
殆どが曜日特性とニーズによって交通規制は実施されていますので、タクシー運転手が今度逆に「この時間帯になればお客様は流れるので、稼ぐことができる」という発想の転換にもなるのです。
何もマイナスばかりでなく、攻略法は沢山あります。ともすればプラスに変換し行動に移すことによってそれが営業収入に反映されることもありますので、ぜひ上手に交通規制とは付き待ってみましょう。