タクシーメディア by転職道.com

タクシーに関わる求人から利用者まで全ての情報をお届けします

【タクシーニュース】国内タクシー自動運転へ一歩。日本交通とGOが米国Google系『Waymo』と提携しテスト走行へ

【タクシーニュース】国内タクシー自動運転へ一歩。日本交通とGOが米国Google系『Waymo』と提携しテスト走行へ
カケル
カケル
この記事を書いた人:『転職道.com』の転職相談スタッフ・『タクシーハローワーク(TSJ)』では職業紹介管理者としてタクシー求人コンサルタントを7年従事したのち、東京特別区地理試験・法令試験取得者/二種免許保持。数々のタクシー企業担当者との取材や求職者との会話で最新の情報を記事化しています。自らも地理試験・法令試験・二種免許を保持し都内タクシードライバーとして勤務もしているまさに『二刀流』です。史上最速の平日&週末の両日連続で営収10万円を4度達成!現在では特別区タクシー運転手としても活躍中

世界のタクシーは、一日単位で変貌を遂げていると言っても過言ではありません。
とあるタクシー業界関係者が先日「もうタクシーは衰退産業だ」とぼやいていましたが、思わず「ではなぜ今もタクシー業界にいらっしゃるのか」と聞いたところ、答えが返ってきませんでした。
果たして日本のタクシーは運転手の雇用についてどう考えるのかとまた考える日々もつかの間…日本のリーディングカンパニーが世界基準に向けて一歩前進するかもしれません。そんなニュースです。

【タクシーニュース】国内タクシー自動運転へ一歩。日本交通とGOが米国Google系『Waymo』と提携しテスト走行へ

タクシー東京大手四社の「日本交通」と国内最大手アプリ配車を手掛ける「GO」は2024年12月17日、米国のGoogle持ち株会社でAlphabet傘下の「Waymo(以下:ウェイモ)」と戦略的パートナーシップを締結しました。

この三社のタッグによって日本国内における自動運転タクシーの導入が加速化することが見込まれます。
現在各国でその名を轟かせている「ウェイモ」の自動運転タクシーですが、まさにこの度“黒船”の如く日本に上陸してきました。

【関連記事】タクシーの自動運転化が世界で進む…日本のタクシードライバーの仕事は平気?

「日本交通」・「GO」そして「ウェイモ」の三社では日本国内で深刻な事案として問題視されている『人口減少』や『労働力不足』の中において、地域の移動手段改善といった社会的課題の解決を目指していくとのことです。

東京都内でテストを実施

日本交通・GOとウェイモの三社では、来年の2025年より東京都内の港区、千代田区、中央区、品川区、渋谷区、新宿区、江東区の7区において自動運転技術「Waymo Driver」のテストを実施することも決定しています。

【関連記事】最大手アプリ『GO』が相乗りサービス12/11より開始!

これまでも試験走行はスポット的に開催されていたものの、自動運転タクシーがここまで大々的に、かつ世界的企業が積極的に動くのは初めてと言えましょう。

注目のタクシー車両

自動運転タクシーは通称『ロボタクシー』とも称され、その名の通りロボタイプの車両です。

ですので、普段我々が目にする「JPN TAXI』や『クラウン』といった一般タクシーではなく、専用の車両でテスト走行が実施されます。

さて、その注目のタクシー車両ですが、英国のジャガーランドローバーグループの高級車ブランド「ジャガー(Jaguar)」のEV自動「I-PACE」で走行します。

カケル
カケル
ちなみに自動運転タクシーを夜間&地区限定でいち早く導入したお隣韓国では、国内最大手の自動車企業「HYUNDAI(ヒョンデ)」がウェイモと既に戦略的パートナーシップの締結を行っており、こちらも来年2025年の路上テスト実施を目指しています。

先ずは手動操作

自動運転タクシー…といはいえいきなり最初から自動運転で実施されるのかと言いますと、実はそうではないようです。

【関連記事】中国で急速する完全自動運転「無人タクシー」武漢で400台超!課題も。

日本交通及びGOのプレスリリースによれば、初期フェーズの段階においては、日本交通のタクシー運転手がウェイモの車両「I-PACE」を運転するとのことです。
その流れでウェイモの自動運転技術を東京7区の公道に導入するためのテストを実施していきます。

カケル
カケル
ついに東京でもウェイモの自動運転技術が公道を走るんですね…。ドキドキします。

ホンダとGMは開発中止になったばかり

日本国内の自動運転タクシーに関わるニュースに限っては、本ニュースが飛び込むつい先日、日米大手自動車メーカー同士の自動運転タクシー業務提携が頓挫という衝撃的な出来事がありました。

【関連記事】日本のタクシーどうなる?共同開発の自動運転タクシー開発中止に

日本国内の自動運転タクシー事情はまさに日本の自動車メーカーはもちろん国内タクシー事業者までもが『蜥蜴の尻尾切り』にでも遭ったかのような事態に見舞われた様相を呈していましたが、その刹那のビッグニュースなだけに、今度こそは頓挫はないようにして頂きたいものです。

カケル
カケル
とはいえ…雇用確保を考えると、自動運転タクシーありきの未来が日本のタクシー業界に及ぼす影響は吉と出るか凶と出るかは、正味未知数な部分でもあります。

『ウェイモ』のWaymo Driver(ウェイモ・ドライバー)

ウェイモでは、米国でセイフティードライバー(安全乗務員)が乗らない自動運転タクシー(ロボタクシー)サービス「Waymo One」の展開を拡大中です。

【関連記事】自動運転タクシー『ウェイモワン』普及へ。現代とウェイモが複数年締結

さらに自社が開発した第6世代の完全自動運転技術「Waymo Driver(ウェイモ・ドライバー)」を用いて、今後も世界のロボタクシー(自動運転タクシー)を展開していく方向です。

直近では、韓国に引き続き今回の日本(東京)でのテスト走行へ踏み切りましたが、今後はどのような展開となるのでしょうか。

今後はフロリダ州マイアミにも

ウェイモでは既に米国の3都市でWaymo Oneを展開しております。さらに2024年12月初旬、米南部のフロリダ州に進出すると発表しました。

【関連記事】『アジア各地でタクシー自動運転』の波

まず、年明けの2025年にマイアミの市街地に自動運転タクシー車両を導入し、2026年にセーフティードライバーが乗車しない自動運転タクシーサービス「Waymo One」を一般提供するとのことです。
ちなみにここでも使用されるタクシー車両は英国のジャガーランドローバーグループの高級車ブランド「ジャガー(Jaguar)」のEV自動「I-PACE」とのことです。
既にマイアミでは4年前の2019年にテスト走行を終了していることから、ウェイモ社でも自信を持っての開始と言えましょう。

カケル
カケル
今後ウェイモでは、自動運転技術による旅客輸送サービスを全米規模に拡大したい見通しです。

これから~Opinion~

未だもってして懐疑的なのですが…本当に日本国内で「自動運転タクシー」は根付くのでしょうか。

以前の記事でもお伝えしたように、日本に比べて韓国は自動運転タクシーを推進するアメリカや中国同様に左車線です。また、特にソウル特別市の幹線道路は朝鮮半島の緊急有事に備えて道端が非常に広く車の運行はしやすいのが特徴です。

これらを踏まえると日本国内で東京都内の普及となったとしてもかなり限定的なテスト走行になることは至極当然の結果になるように思えます。

さらに東京特別区を走行していても中央区などの一方通行では成立するかもしれませんが、依然として港区や渋谷区、新宿区などの幹線道路は慢性的な渋滞も発生し、おまけに道路工事も盛んです。超えるべきハードルは欧米や中国以上にクオリティの高いのではないかと予想しております。
自動運転そのものに日本国民も抵抗が少なからずあるでしょうし、いずれにしても総合的な普及は国内においてはまだまだ先ではないでしょうか。

 

Return Top