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『文教地区』とは?
タクシー運転手の皆さんは当然ながら地理の勉強はされたと思います。
特定地域においてはあの難関であった地理試験が廃止となり、タクシー業界への転職は今や“門戸解放”と言っても過言ではないでしょう。
それでも各タクシー事業者では地理対策は研修時に行いますし、タクシーセンターなどでも効果測定として実施しています。
しかしそんな地理対策をする上で『文教地区』というフレーズを聞いたことはありますでしょうか?
文教地区とは、主に学校・図書館・博物館などの教育関連施設が多く集まっている地域の呼称を言います。
▼つぶやき
このタクシー運転手の仕事をするまで筆者も知りませんでした…てっきり本屋の名前かと。
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文教地区でのタクシー営業
「タクシー運転手も勤勉であれ」…いやいやちょっと合ってますがちょっと違います。
タクシー運転手の豆知識⑧知っておくと面白い『業界用語』…営業編
タクシー×文教地区とは一体どんな関係があるのでしょうか。
実はタクシー営業をするにあたり、お客様の層を知る上でも抑えておきたい部分でもあり、注意したい点があるのです。
休憩時は特に注意
文教地区はひとたび風紀が乱れると大変な騒ぎになります。
例えばタバコは当然。ポイ捨てなんてもっての外…と言いますか文教地区でなくてもNGな行為です。
もはや言うまでもありませんが立ち小◯はもはや何処だろうと軽犯罪法です。
文教地区での営業の際、休憩は公共施設を利用してのトイレ休憩程度に留め、仮眠などは控えた方が良いでしょう。苦情がタクシー事業者だけでなく、タクシーセンターまで行ってしまったらいよいよ洒落になりません…。
タクシー運転手も正直なところ色々な個性をお持ちの方がいらっしゃいますので…嗜好品を否定しませんが地域によってTPOはしっかり守らないといけないという事も念頭に置いて営業しなければなりません。
接客も一定のサービスを
風紀となれば、やはり接遇面でも同じ事が言えます。
そこはタクシー運転手=ドライビングと接客のプロフェッショナルとしてサービスの一貫性を遵守し、お客様に満足いただける接客を心がける事が大切です。
タクシードライバー転職の不安…防犯対策、事故、カスハラなど。
もちろん接客態度不良はもっての外。
さらに過剰なサービスも、返って業界全体に悪影響を及ぼしサービスの一貫性からずれる可能性があり逆効果を生む事もあります。
近隣に学校がある場合は接遇だけでなく、当たり前ですが安全運転もしっかりと心掛けていく事が大切ですよ。
東京都内の文教地区
東京都内には多くの文教地区があります。
タクシー営業でも実はよく通っている場所かもしれません。
簡単に言えば『名門大学の最寄り』であったり、『地域の名称に学校名が使用されている』『地名から学問を連想させる』と言った地区は比較的文教地区のケースが高いと言えましょう。
特別区(23区)
東京特別区(23区)で「文教地区」に指定されている地域は以下になります。
千代田区:番町周辺・御茶ノ水・神田駿河台
文京区:目白台・関口・本郷【東京大学周辺】
新宿区:大久保・早稲田【早稲田大学周辺】
渋谷区:神宮前・千駄ヶ谷
豊島区:目白【学習院大学周辺】・池袋・西池袋【立教大学周辺】
板橋区:加賀
杉並区:荻窪・上井草・久我山
東京都郊外
東京都の都心郊外で「文教地区」に指定されている地域は以下になります。
小金井市:武蔵小金井駅・東小金井駅周辺店【東京学芸大学周辺】
国立市:国立駅中心町内半径1.3キロメートル【一橋大学周辺】
町田市:玉川学園【玉川学園周辺】
八王子市:東中野周辺【中央大学・明星大学・帝京大学周辺】
文教地区には建築用途制限もある
なんとなくタクシーで営業している地域が実は文教地区だったりするかもしれません。
実は文教地区には、建築用途制限というものが設けられています。
国内では主に都道府県や市区町村の条例によって「文教地区」の指定を受けた地域では、一部の業態の店舗の営業が禁止若しくは制限される場合があるのです。
尚、建築用途制限はその他にも地方公共団体の『文教地区建築条例』により指定された地域でも有効になります。
制限の例(東京都)
ここでは東京都を例に挙げていきます。
建築用途制限を受ける内容は以下になります。
1.※風営法の適用を受けるもの
2.ホテル又は旅館。
3.劇場、映画館、演芸場または観覧場
4. 遊技場、遊戯場
5.公営ギャンブル投票所
6.市場を除くマーケット
7.その他建築物に類するもので、環境を害し、または風俗をみだすおそれがあると認めて知事が指定するもの。
※キャバレー・ナイトクラブ・ダンスホール・喫茶店・飲食店など
まとめ
いかがでしたでしょうか?
聞き慣れないフレーズでしかも過去の地理試験や講習にさえ出てこないような内容だったのではないかと思います。
タクシー運転手若しくはタクシー事業者が受ける苦情は必ずしも乗車されたお客様からとは限りません。
地域の方が事業所のタクシー運転手の一挙手一投を見ている事もあり、模範となるべくプロドライバーが、ほんの些細な事で苦情を受けるのは勿体無いと思いませんか?
そうならないように、日々タクシー運転手としての自覚を持って安全運転と接客を心がけていきましょう。