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タクシー坂道シリーズ【東京特別区編】ドライバーデビュー組必見!街でよく聞く坂道を紹介【その①目黒区・渋谷区・新宿区編】
なんだ坂こんな坂と、「そこに坂がある限り登ってみたい!」というのが人間の性ではないでしょうか。
前置きはさておいて、東京でタクシードライバーとしてデビューすると、建物名や道路名はお客様からの用命でよく出てくるフレーズです。
しかし同じように聞くのが『坂道』ではないでしょうか。
というのも都内には多くの「〜坂」と呼ばれる坂道があります。しかしそれは傾斜、起伏のある場所でなければ当然成立しません。
さて今回の坂道シリーズは、東京特別区編!その中でも目黒区、渋谷区、新宿区編です。
目黒区の坂
閑静な高級住宅街や山手地区へのアクセスが用意な目黒区。
ここには有名な坂道が多く存在し、タクシーの行き先の目印として告げられることも多々あります。
高級住宅地、文教地区でもある地域ですのでタクシー需要がそれなりにある上、坂道もあります。
そのため適切な表現かはわかりませんが…タクシー営業にはもってこいの場所です。
金毘羅坂
金毘羅坂は目黒通りと山手通りが交差する『大鳥神社』交差点から西側へと続く向かう坂です。
見た目は緩やかでも300m近い坂道が続くので歩くとなればそれなりに疲れます。
お客様はここを目的地として別の場所から乗車頂いたり、或いは周辺住民のお客様が乗車される事もありますよ。
柿の木坂
柿の木坂そのものは目黒通りの環七通りの交差点から都立大学駅辺りまで下る目黒通りの坂の名。
周辺は高級住宅地で、柿の木坂そのものが住所の地名になっていることもあり、お客様から『柿の木坂』と言われた際は、その後の詳細を必ず聞きましょう。
新宿、渋谷、目黒、世田谷近辺でタクシー営業をしていると割と頻繁に出てくるワードです。
松見坂
松見坂は山手通りと淡島通りが交差する『松見坂』交差点から西側へと続く坂道です。
あまりここで乗降されるケースは少ないかもしれませんが、松見坂交差点は渋谷近辺を営業するとよく出るワードです。
中目黒もしくは国道246号線から山手通りを走り渋谷駅方面からへ向かう際は松見坂交差点を過ぎて陸橋を渡らず『松濤2丁目』の交差点を右に曲がると東急Bunkamuraや渋谷109付近へ行くことができます。
権之助坂
権之助坂は目黒通りの一部で、目黒駅から目黒川にかかる目黒新橋に至る400mほどの坂道です。
朝夕の通勤時間帯は非常に混雑する場所ですのでラッシュ時は周辺の抜け道的なものを覚えておくと良いかもしれません。
そういえば…大昔ビートたけしの相方のビートきよしが『雨の権之助坂』って歌出してましたね。(古いか笑)
渋谷区の坂
谷という地名が付くほどですから、渋谷区は特別区の中でも有数の坂道が多い場所です。
全国的に有名な名前の坂道や、地元の人から知られた坂道まで多岐に渡りますので普段いかなくても最低限の有名どころは覚えておいて損はないでしょう。
初台坂
初台坂は京王新線『初台駅』から南に伸びて山手通りにぶつかる道路の南半分を指します。
しかしどちらかというと、初台坂という名称よりも山手通りの信号がある初台坂下がタクシー運転手にとってはメジャーなのではないでしょうか。(もちろん場所の関係上、初台坂上もあります)
初台坂下は渋谷方面や中野方面へ向かうバス停もありますので比較的近隣の方には馴染みのある坂です。
金王坂
金王坂は渋谷区のクロスタワー付近の青山通り(国道246号)と六本木通りの分岐点から宮益坂上交差点に至るおよそ200mの区間です。
ちなみに『こんのうざか』と読みます。
あの青山通りの坂道はそんな強そうでご利益のある名前だったんですね!
かつて彼が青山学院大学附属高等学校在籍中、ここの場所をモデルに後のヒット曲『17歳の地図』の歌詞を作ったと言われています。
宮益坂
上述の金王坂と頂上で合流するのがこの宮益坂です。
宮益坂の麓部分は渋谷駅の『宮益坂下交差点』で、そこから約200m登ると青山通り(国道246号)にぶつかる頂上『宮益坂上交差点』周辺となります。街路樹がとても綺麗で、クリスマスはイルミネーションが綺麗に彩られます。
宮益坂は渋谷区民のみならず全国的に知名度の高い坂のひとつではないでしょうか?
道玄坂
宮益坂に続いて、道玄坂もまた全国的に知名度の高い坂のひとつではないでしょうか?
渋谷の109がある『道玄坂下』交差点から首都高3号線と玉川通り(国道246号)にぶつかります。
道玄坂は深夜帯ですとタクシー需要が割合に多い場所であることからタクシー運転手にも人気の場所のようです。
新人ドライバーはまずその光景に圧倒されて自信をなくさないようにしましょう。
ちなみに私は渋谷区は得意なエリアですがこのタクシーだらけの駅前はあまり…です。
スペイン坂
スペイン坂は渋谷区宇田川町にある歩行者専用の坂の愛称です。
場所は井の頭通りから渋谷パルコまでの約100mの坂で、特徴として渋谷パルコのある北側は階段となっていることです。
もうお気づきだと思いますが…階段ですので、車で直接走行することはできません。
パルコもしかり、エフエム東京(TOKYO FM)のスペイン坂スタジオ、東急ハンズなど…よく出る場所ですので覚えておくと良いでしょう。
新宿区の坂
新宿区も地味に坂道がいくつか存在します。
あまり坂道のイメージがないかもしれませんが、いまわの隅まで見ると実は新宿区は東西南北、坂道も結構あるのです。
新宿区は東は東新宿、西は西新宿、南は南新宿、北は北新宿…なんて思っている方々いたら大きな間違い!
新宿区はかなり広いのですよ。
神楽坂
神楽坂は、新宿区の牛込地域南西部に位置しており早稲田通りにおける大久保通り交差点から外堀通り交差点までの坂です。
東京メトロ東西線や都営大江戸線(牛込神楽坂駅)の駅名にもなっており、知名度は比較的関東圏でも認知されているのではないでしょうか。
神楽坂は街並みもとても良いお洒落な雰囲気で国内外問わず人気の地区です。
基本的に坂の通りは週末歩行者天国になりますので坂の入口周辺までタクシーを走らせるという事はよくあります。
合羽坂
合羽坂(かっぱざか)は靖国通りと外苑東通りが曙橋で立体交差している脇にある坂道です。
麓は靖国通りの『合羽橋下』交差点で頂上は外苑東通りとなっています。
正味50mにも満たない直線の短い坂道ですが、抜け道的な役割が強くタクシー運転手なら必ず覚えておきたい場所です。
弁天坂
弁天坂は大久保通りの『箪笥町』交差点から西方面へと昇る緩やかな坂道となっております、
道路の下は都営大江戸線が走っており、周辺には牛込神楽坂駅があります。
新宿区の弁天地区は坂道が多いのも特徴的で、新宿駅東口や職安通り周辺から乗車されたお客様が明治通りを超えて『抜弁天』方面へ行く事もよくあります。
成子坂
成子坂は青梅街道の東京メトロ丸の内線『西新宿駅』付近の東京医大病院前から『成子坂下』交差点付近までの坂です。
この青梅街道の『成子坂下』交差点は十二杜通りとの交差点になるのでよく出てくる場所です。
十二杜通りは参宮橋を経て渋谷方面やNHKへと向かう道ですので要チェックですよ!
夏目坂
夏目坂は新宿区の馬場下町交差点から若松町交差点を結ぶ坂道となっています。
距離は約690メートルで交通網が良い事も知られておりタクシー需要の穴場でもあります。
坂の麓の馬場下町交差点付近は東京メトロ東西線の『早稲田駅』があり、さらに坂の頂上は都営地下鉄大江戸線の『若松河田駅』、『牛込柳町駅』が位置しています。
そうです、この周辺はかの夏目漱石ゆかりの場所であり、かつて生家がこの坂の途上(喜久井町付近)にあったことから『夏目坂』と命名されたのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
正直なところ…もっと坂道はあると思いますし、本音を言えば調べるに足らない部分もあったかもしれません。しかしタクシー営業していて『よく聞かれる場所』ということでこの度掲載させて頂きました。
タクシー運転手にこれから転職を考える方は是非とも覚えて欲しいですし、新人ドライバーさんがもしこの記事をご覧になっていたら普段の営業と照らし合わせていただけたら光栄です。