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タクシードライバーの豆知識⑤【『深視力検査』とは?】
タクシードライバーになる際、様々な関門を乗り越え無ければなりません。
別の言い方をすればそれは『研修』そのものであり、先人のいう苦労は買ってでもしろなんてよく昔は言ったものの…とは言えさすがに研修時は入社をしていますのでしっかりとお給料が発生します。どうかご安心くださいませ。
さて免許取得の際に必要不可欠な検査の中で、普通免許(第一種免許)と二種免許では大きな違いがあります。
それが深視力検査です!
通常の視力検査との違い
通常の視力検査はどんな検査か…もう言うまでも書くまでもないと思います。
学生時代や年に一度の健康診断で行われたりするあの○の欠けてる部分の上下左右を当てる検査です。
もちろんこれは実技を習得する教習所でも入校時に検査を行いますし、学科試験のある運転免許センターでも試験前の申込時に行います。
深視力検査も同様で教習所の入校時と運転免許センターの試験前申込時に必ず実施します。
深視力検査が必要な免許
普通免許には必要ない検査が深視力検査…とはいえ、実は深視力検査は二種免許に限った独自の検査ではないのです。
深視力検査が必要な免許には以下が挙げられます。
大型免許
中型免許
準中型免許※
けん引免許
普通二種免許(タクシー、ハイヤーなど)
中型二種免許(介護送迎、幼稚園バスなど)
大型二種免許(路線バス、観光バスなど)
※普通二種免許以上であればタクシー、ハイヤーは運転可能。リムジンなどのハイヤーは中型二種のケースもあり。
※準中型免許は道路交通法の改正により、2017年3月12日から準中型免許制度が施行され、従来の普通免許から個別の免許となりました。
検査内容
注目の深視力検査の内容を見てみましょう。
ここではタクシードライバーのケースです。
念押しでお伝えしますが、普通免許の場合はこの深視力検査はありません。
検査機を用いて実施
深視力検査は専用の検査機を用いて実施されます。
その際、「三桿法(さんかんほう)」と呼ばれる測定方法が用いられます。
検査は3回行い、合格基準は誤差が平均2cm以下である事が条件です。
深視力検査ではドライバーが視界に見える物を遠近感が正常に作動し、きちんと立体的に捉える事が可能かどうかの『遠近感』と『立体視』を検査していきます。
苦手なケースもある
深視力検査は、『遠近感』と『立体視』を図る検査です。
したがって距離感を掴めず苦手な方も中にはいらっしゃるのも事実です。
1度の検査が3回しか行われないという事もあり、クリア出来ないと再検査→場合によっては矯正眼鏡を作成することがあります。
また、昨今はYou tubeでも動画があがっているのでWEB上の簡易的な形ではありますが検査の模擬体験をすることも出来ますよ!
深視力検査の必要性
普通免許には不必要なのに、一体なぜ二種免許には深視力検査が必要なのでしょうか?
たまに『こんなん意味あるの?』と言う声を聞きますが、何故意味があるのか説明したいと思います。
走行時の距離感
タクシーは自動車を運転してお客様をお乗せする仕事です。言わばお客様の大切な命を預かっているのです。
前方だけでなく、後方との車間距離、そしてこれが一般道に限らず高速道路でも同様です。
タクシーの場合いくら公道とはいえ、定められた道ばかりではなく車幅スレスレの道を行く事もありますよね。なので距離感は大事なのです。
経験値で運転するのは危険
運転時間がプライベート運転では考えられないくらい長時間となるので前方との距離感を掴むことが重要で、いくらベテランドライバーやゴールド免許と言えど『経験値』だけで運転するのはリスクが伴うからです。
その際の距離感を掴むためも遠近感と立体視は重要…だからこそ深視力検査を行うのです。
とはいえ毎月毎年しょっちゅう行う訳ではないのでご安心ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
タクシードライバーに転職したい方は働き方や収入につい目が行きがちですが、このような二種免許を取得する際に一番初めのハードルを覚えておくと、いざ本番でも飛び越える事ができるのではないでしょうか。
深視力検査は意外と機械によって特性があったり、全然クリア出来ない時は少し目を休ませてから臨むと返ってクリア出来たりします。
なかなか地味な検査なんですが、必ず通る場所ですので、二種免許取得の際は覚えて予習しておきましょう!