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タクシードライバーの豆知識③『タクシーの種類って何がある?小型からライドシェアまで紹介!』
今や巷に出ればさまざまタクシー車両を見かけたりしますよね。
多くは国産のJPN TAXIであったり、その方のセダンタイプでしょう。
また近年は軽自動車タイプのタクシーも登場し利便性向上に優れています。各ニーズに合わせて乗車できると良いですよね。
さて地方都市へ行くと『大型』『小型』などと見かけた事はありませんか?この選別は一体何なのでしょうか。
また近年話題になっているライドシェアも気になるところですよね!
タクシー車両の種類
タクシーの種類は意外にも様々あります。
車種はオーソドックスなものから、『そんなクルマもタクシーで使うんだ』というものも!
地域によっては小型車、中型車、大型車で料金が異なることもありますので注意しましょう。
それでは見ていきましょう。
小型車
小型タクシーとは、5ナンバー車で全長4.6m以下で乗車定員5名以下を指します。
▼日本国内ですと以下の車両が該当します。
・トヨタ…JPN TAXI、コンフォート、シエンタ、カローラアクシオ、プリウス、カムリ
・日産…クルー・ティーダラティオなど
上記車両が該当し、地域によっては小型車専用乗り場が設置されていたりと中型タクシーよりも運賃が安く設定されています。
※但し東京特別区は2007年をもってこの制度は消滅しています。
そのうちクラウンコンフォートも同様になり、逆に「レア車」として人気となるのではないでしょうか?
事実外国人観光客には東京無線の通称「バッタ」は人気です。
中型車
中型タクシーは、小型車と同じく5ナンバー車なのですがで全長は4.6m以上で乗車定員6名以下です。
▼5ナンバーの全長は4.7m以下となっています。
・トヨタ…クラウンコンフォート、クラウンセダン(スーパーデラックスなど)
・日産…セドリック、NV200など
小型車と中型車は統合はされている事が多い
しかし東京都内や首都圏で『小型タクシー』『中型タクシー』なんてあまり馴染みがないと思いませんか?
全国的にみてもそれは当てはまるのですが、やはり旅行や出張に出向いてタクシーに乗車すると『小型タクシー乗り場ってなんですの?』と疑問に思う方も多いのです。
覚えている方いらっしゃいますでしょうか?前方座席に頑張れば3名乗れた事を!
しかし近年のタクシーは小型・中型車どちらも乗務員1名+乗客4名の5名乗りという設計になっており、昭和の時代ではメジャーでした中型車設計は消滅してしまい、小型車と中型車の違いが皆無になった事も大きく関係しています。
そのため近年では全国的に見ても多くのエリアでタクシーの区分が普通車・大型車・特定大型車と切り替わっている傾向が見られます。
大型車・特定大型車
その他3ナンバー車(乗車定員6名以下では大型車、乗車定員が7名以上は特定大型車)に分類されます。
特定大型車はジャンボタクシーとも言いますね。
東京特別区を例に挙げますと…『排気量2.5リッター以下&乗車定員8名以下』を普通車と定め、『ディーゼルを除く2.5リッターを超えるもので、乗車定員8名以下』のものが大型車となります。
ハイヤーの場合
では、ハイヤーの場合はどのような種類があるでしょうか?
車種によってはタクシーと同じクルマもありますが、どちらかと言えば『重厚感』のある印象ですよね。
中型車
ハイヤーの中型車は普通自動車で特定大型及び大型以外のもの、並びに小型自動車で長さ4.6m以上かつ乗車定員8名以下のものを指します。
セダンタイプなどがここでの分類でしょう。
車種はバラエティに富んでおり、クラウンに限らずレクサスや外国車両なども使用されています。
大型車
ハイヤーの大型車は、普通自動車で総排気量2000㏄以上且つ乗車定員6名以下のものを指します。
アルファードなどのワンボックスタイプがこの分類に挙げられるでしょう。
空港送迎など海外のお客様からの需要も高いのも特徴です。
特定大型車
ハイヤーの特定大型車は普通自動車で総排気量3500㏄以上又は乗車定員7名以上のものを指します。
ハイエースなどのバンタイプがその例で、一般の車両比べて黒塗りで車内も高級仕様になっています。
その他
トヨタが販売している(一般販売は原則として行なっていない)セダン型の送迎専用車『センチュリー』は総排気量4996cc!!
2023年9月からはSUV車両も販売となりました。
センチュリーは主に最高級のVIP送迎、もしくは皇族方の移動時に利用されます。
ただ中古の型落ち車両ではごく稀に個人タクシーで使用しているドライバーもいらっしゃいます。
そんなタクシーに当たったお客様はラッキーですよね。
企業専属ドライバー
企業専属ドライバーは、企業側がハイヤー・タクシー事業者大手なら運営する役員専属ドライバーを派遣したりするケースが多く、二種免許の必須性がないのが特徴です。
とはいえ、相当なプロフェッショナルな運転技術と接遇を求められるので生半可な気持ちでは出来ません
中にはタクシードライバーやハイヤー運転手を長年勤め上げ、お客様からスカウトされたというケースもあります。
ライドシェア
今何かと巷で話題になっている『ライドシェア』。
最近になってよく聞くようになった印象ですが、運送業界では何年も前からこの話は持ち上がっており、危機感をもっていました。
ライドシェアを簡単に説明すると…タクシーの営業許可がない一般のドライバーが有償でお客様を送迎する事が可能なサービスのことを言います。
アメリカや中国等では根強い人気を誇っておりますが日本国内では有償でお客様を送迎する場合先ず『二種免許』が必須である事と、タクシー事業者である事が最低条件です。
そのため国内でこの制度がまかり通ると“白タク行為”となり、タクシー事業者の運営に収益や安全面で大きな影響を及ぼす恐れがあるため踏み切る事は出来ませんでした。
しかし2024年4月から東京都内など一部地域を中心にタクシー不足台数の時間帯を補う形でタクシー事業者先導の下『日本版ライドシェア』がスタートしました。
登場から約2ヶ月が間も無く経とうとしますが問い合わせは多く頂くものの、普及面はまだまだのようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
タクシーも車両に沢山の種類があり、分野も分かれています。しかし昨今は細分化というよりは大まかに括る程度にした方がお客様側に立った際の混乱防止もあり見直しが図られています。
各地域の特性を活かしたクルマの運行もそうですが、ライドシェアのような多様性のサービスが登場しハイヤー、タクシーが提供するサービスの行方や利益を心配する声がある一方、それらにしか出来ない役割が大きいのも紛れもない事実なのです。
タクシーの種類を知っておくと各地域で転職する際に役立つでしょうし、自分の立ち位置もわかりますよね。クルマは貸与物ですが丸一日相棒になりますので丁寧に扱いましょう!