「そろそろ帰るからタクシー呼ぶね」とスマホを取り出し、配車アプリをスクロール…
10年~20年前の人々がタイムスリップしたら、びっくりするでしょう。
本当に便利な時代になったものです。しかし便利すぎるが故、現場では大なり小なり代償が発生するのもまた事実。今回お届けするニュースは、そんな現場目線での利便性や課題、そしてユーザー視点からお届けしたいと思います。
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タクシーアプリ『S.RIDE』配車専用タクシー実施!
タクシー配車アプリ大手「S.RIDE(エスライド)」は、アプリ配車専用車の運行を3月6日より開始いたします。
もはやタクシーを呼ぶのに定番化となった「配車アプリ」ですが、東京都内ではしのぎを削る「GO」、「Uber」が有名ですよね。
それぞれには配車専用タクシーが存在しているのですが、この度「S.RIDE」も配車専用タクシーのサービスを開始し、先述の2社と肩を並べたのです。
それはまさに「S.RIDE」がタクシー配車アプリの主要メーカーの1つであるという事を物語っています。
S.RIDE提携各社と共同で取り組む
タクシー業界では現在、『タクシー供給不足の時間帯』という慢性的な問題が発生しています。
今回S.RIDEでは早期解決へ向け『各地域でのタクシー稼働台数を増加させる施策』の取り組みを強化します。
S.RIDEが利用可能な「国際自動車(km)」、「大和自動車交通」、「グリーンキャブ」と共同で、特別区武三交通圏(東京23区・武蔵野市・三鷹市)のアプリ配車専用車の運行を取り組んでいくとのことです。
また、今後はS.RIDEが提携する「寿交通」と「チェッカーキャブ無線(東京無線)」を加え、タクシードライバーの勤務体制や運行エリアを調整する取り組みも順次開始していくとのことです。
実証実験として実施
S.RIDEのアプリ配車専用タクシーの運行は、現在東京都内で課題となっている「タクシー供給不足の解消」に向けた実証実験として実施されます。
S.RIDEによれば、実証実験の詳細は『自社が保有しているアプリ配車の実績データに基づいて、今後タクシーの需要が供給を上回る特定の地域や時間帯を想定し、S.RIDEからの配車成功率を向上させることが目的』といとしています。
アプリ専用車両は増加。しかし課題も…。
アプリ専用車両の登場によってタクシー会社は1台あたりの営収を増加させることができます。
しかし一方で、ユーザーからはこのような指摘もあります。
「外でタクシーを拾おうとしてるんだけど、全然捕まらない!」
つまり流し営業のタクシーが減少し、ユーザーはタクシーを捕まえにくくなることが懸念されるのです。
実際のところ、昨年のコロナ禍収束以降、東京都内ではタクシーの需要と供給のバランスが崩れ「タクシーが捕まらない」という現象が多く発生しました。
現在ようやく空車のタクシーも珍しくなくなってきましたのですが、同時に「アプリ配車専用タクシー」の存在が目立つようになり、その分流し営業でお客様がまたタクシーを捕まえにくいという事案が出てきているのです。
すぐ来る配車アプリ「S.RIDE」
タクシー会社大手の国際自動車、グリーンキャブ、大和自動車交通、チェッカーキャブ、寿交通がソニーグループ株式会社の保有するAIとIT技術を活用して開発したタクシー配車アプリ、それが「S.RIDE」です。
配車注文後「する来る配車アプリ」としてビジネスシーンでも信頼を得ており、現在対応エリアは東京都に限らず千葉県・神奈川県・埼玉県・茨城県・宮城県・愛知県・大阪府・宮崎県とエリアを拡充しております。
これから~Opinion~
タクシーアプリは確かに便利ですし、市民権を得たと言っても過言ではないでしょう。
しかしながら便利さ故に配車が集中してしまい「タクシーが呼んでも来ない」という事も不思議ではなく、今度はサブスクで『優先配車機能』を利用…すればいくらかマシにはなるかもしれません。
しかしそうこうしているうちに空車のタクシーが目の前を通りすぎてしまう。
どうしてもタイミングで仕方ない点もあるのですが、逆に外で乗りたいと思ったら流しのタクシーがめっきり減ってしまい捕まらないという事など、本当に利便性は向上した分、かゆいところに手が届かないという代償が発生してしまった印象です。