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タクシー需要を考える⑥「タクシーを呼ぶにもつかまらない!」今、都市で起きている問題とは。
突然ですが…今、都市で起きている問題をご存じですか?
あの大手芸能事務所の問題でも、緊迫する国際情勢でも、反発する日経平均株価でもありません。
つかまらないのです。。。呼んでも…
変な事を想像されても困ります!!
すみません…そろそろ種明かしを致します。
タクシーを呼ぶにも、都市では今つかまらないのです。
タクシー需要爆増…しかし
タクシードライバーだけではなく、タクシー業界全体にとっても忌々しい「コロナ禍」はようやく第5類となり、規制も解除となって今多くのお客様に利用されるようになりました。
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それは売上にも顕著に表れており、コロナ禍前の成績をゆうに超え「タクシー需要」が爆増しております。
しかし、そんな今だからこそ…首都圏を中心としたタクシー業界では❝悩みの種❞が発生しているのもまた事実なのです。
「需要と供給」がアンバランスな状態
今首都圏を中心にタクシー業界では「需要と供給」がアンバランスな状態が発生しています。
制限の解除により通勤を始めとする人々の移動・少子高齢化・インバウンド需要の復活で国内外の往来が増加しタクシー需要が高まっているのは紛れもない事実なのです。
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しかし、『供給面が追い付かない』という事態が起きているのです。
発端はコロナ禍の影響が大きい
これの最たる発端は何かと言いますと、コロナ禍の影響が大きいのは言うまでもないでしょう。
それによってなんと全国のタクシー乗務員の約2割が退職・減少してしまいました(全国ハイヤー・タクシー連合会調べ)。
ただ100%コロナの影響とは言い難く、高齢化によってドライバーがコロナ禍を節目に退職してしまったというタイミングもあったようです。(※ちなみに筆者はコロナよりも「少子高齢化」のほうが恐ろしいのではないかと考えています。)
厳密に言えばそれだけではなく、各事業者では乗務員数現象や売上低下に合わせ、車両台数や稼働数も大幅に減少したことも挙げられます。
タクシー事業者では今、『ドライバー養成採用』にこれまで以上に力を入れているというわけですね。
アプリ配車もつかまりづらい
タクシーを呼ぶ…このライフスタイルを変えたと言っても過言ではない「アプリ配車」。
昔と違い、今はほとんどがアプリ配車になりました。
お客様が事前に目的地を確定することでユーザーにもタクシードライバー双方にもメリットが高い画期的なとして10年以上前にリリースされていましたが、コロナ禍を機に一気に知名度がアップし、現在タクシー事業者によっては半数以上のお客様がこのアプリ注文でタクシーを乗車されています。
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普段であれば、サクッと起動して現在地と目的地を入力して注文すれば渋滞などなければ概ね3~5分で到着するのですが、ここ最近は「呼んでも捕まらない!」「ものすごく待つ」という声を聞くようになりました。
タクシー乗り場は大混雑
先日、横浜駅のタクシー乗り場を取材しました。
専用乗り場には、タクシーを待つお客様が控えめに見積もっても20人以上…!それでも昼間の時間だというのにタクシーはタクシープールにすら停車していません。タクシーがなかなか来ないのです。
スムーズな時は2~3台空車の車両が来ますが、その後はまた少し時間が空いてまたやってくるという状況。
金曜日深夜の郊外にある駅乗り場ならまだ正直わかりますが、現在のタクシー需要は、昼夜問わず依頼注文が多く寄せられ駅待ちすらなかなか難しいという事態が起きているのです。
電話依頼(無線配車)もお時間を頂くことが多く…
アプリでタクシーを配車注文する時代!…そうは言ってもタクシーを呼ぶ際、電話で配車される方はまだ大勢いらっしゃいます。
地域密着型であるタクシー会社ほどその部分を大切にしていることでしょうし、タクシードライバー目線で話すと「営業収入」という面で根強いウェイトでもあります。
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しかしながらタクシー需要が拡大すればするほど、ユーザーはタクシーの「取り合い」になってしまいます。
そのため心苦しいかなタクシー事業者にとっては折角のお客様からの依頼をかなりのお時間お待たせするか、場合によってはお断りしなくてはいけなくなるケースも出てきてしまいます。
対応策として
この「需要と供給」のアンバランスが発生しているタクシー業界に、打つ手はあるのでしょうか?
もちろん結論は『タクシードライバーが増えて、タクシー車両の台数が増えること』です。
ただ、ローマは一日にして成らず…とはよく言ったもので、今日明日でそれが達成できたら苦労はしませんよね。
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喫緊の課題としてユーザー視点とタクシー事業者・ドライバー視点で見てみましょう。
アプリは「配車優先機能」
アプリ配車がつかまりづらい…もちろん、この問題を打開するために現時点で早急に解決する打開策はあります。
それは優先配車機能を搭載した月額制サブスクリプションなどのプランです。
大手タクシー配車アプリ「GO」や「S.RIDE」にはサービスとして存在していますので、タクシーユーザーでお急ぎの方はぜひご利用してみるのも手です。
ただし、そもそもタクシー配車アプリの目的は利便性向上にありますので、配車注文が集中する月末・12月・五十日などでない通常の時間帯さえも捕まらいとなると、これはもう根本的な供給面を見直さなくてはいけなくなります。
乗り場には必ず待機しないといけないルールも
先日取材した神奈川県を例に挙げてみましょう。
タクシー業務の適正化とタクシー利用者の利便確保を目的として業務を推進する団体「神奈川タクシーセンター」および「神奈川タクシー協会」では、駅構内専用乗り場には、タクシー車両は待機していなければいけないルールがあります。
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しかしながら現実的に難しいのが現状で、駅に戻ろうとしても自社無線やアプリ配車が入ったりと、タクシードライバーも多忙を極めています。
これらはある意味嬉しい悲鳴かもしれませんし「稼げる」という点では大変メリットは高いでしょう。
しかしその反面、適正化という部分においては供給を一刻も早く立て直すために人材確保が必至となっています。
外で走る「空車」をとにかく捕まえる
もうひとつは、外で走っている空車の車両をつかまえることです。
やはり上述の「アプリ配車」でタクシーを呼んでも来ないので、空車で走る流しのタクシーを見つけて乗車するケースが首都圏郊外でも発生しています。
「タクシーを呼びたい」のはどんな時?お客様目線のタクシー需要とは?
逆に都心部はアプリ配車の需要がかなり高まってきたこともあり、流し営業のタクシーが見つけづらくなってきているのも事実。
実際に東京の国道246号線や甲州街道などを見渡しても、空車のタクシーが珍しいくらいになっています。
たとえばタクシーに乗りたいお客様は、駅近くなどのお客様がタクシーから降車しそうな場所でまで移動し、「支払いをしているタクシーを見つけて次に私が乗る」という意思をタクシードライバーにしてみても良いかもしれません(少々いやらしいかもしれませんが…)。
最初の緊急事態宣言の際に記したタクシーメディア内の記事に当方も「コロナ後のタクシー利用はかつてなほどのバブルになるでしょう」とアナウンスしましたが、まさか本当に実現するとはこれまた驚きです。
タクシードライバーに転職して稼ぐなら今が大チャンス!
いかがでしたでしょうか。現在深刻になりつつあるタクシーの首都圏における需要と供給のアンバランスな事態。
まさにこれこそが、今日本の都市部で起きている問題なのです。
しかし、これらを解決できる方法はありますし、至ってシンプルです。
それはこの人手不足の業界に一人でも多くタクシー新人ドライバーが増えることです。
タクシー車両にはカーナビや万一の際にドライブレコーダーも搭載しています。
特に東京神奈川千葉埼玉の首都圏を中心に営業収入は上昇中。地方都市や関西圏、札仙広福でも同様に運賃改定やアプリ配車増加、規制解除などの影響で営業収入はV字回復に転じています。
タクシードライバーに転職して稼ぐなら今が大チャンス!お客様が社会全体が動き出し、お客様が動きだす=タクシー需要が動き出すのと比例しています。ぜひあなたの力をお貸しください。