
働くのに一歩踏み出したい!でもどうすればいいのかわからない…!
これは職種関係なくお仕事を探す上での最初の悩みでしょう。履歴書は書いた、写真も撮った…さてどんな仕事があるんだろう?どんな仕事が向いてるんだろう?どれくらい稼ぎたいんだろう?
大海原へ放り込まれたかのように自問自答が始まりますよね。
そんなとき「こんな仕事もあるよ」というきっかけも一つあったら良いと思いませんか?
それはどんな動機であれ、気が付いたら何年…何十年と板についてやっていた。周囲が「〇〇さん、この仕事向いているねェ」って自然と言われるようになった…仕事の向き不向きは意外とそんなものだと思います。
さて、そんな仕事探しのきっかけになるような大きなイベントが、千葉県で開催されましたので、その模様を取材させていただきました。

見出し
船橋市で千葉県タクシー協会京葉支部合同説明会が開催されました。
千葉県内の市川市・浦安市・船橋市・八千代市・鎌ヶ谷市・習志野市の6市で構成されるタクシー営業区域『京葉交通圏』を束ねる一般社団法人千葉県タクシー協会京葉支部とハローワーク船橋は令和5年9月15(金)、『タクシードライバー合同説明会~魅力の千葉県タクシー環境~収入・家庭・夢…タクシードライバーだからこそできる新しい人生』を開催いたしました。
当日はタクシードライバーにスポットを当て、京葉交通圏内のタクシー事業者が説明会に参加。
午前午後と分けたカリキュラムでタクシードライバーに興味を持つ求職者の方々が大勢参加され、千葉県内の魅力あふれるタクシーという仕事について真剣に聞き入っておりました。
改めて現地の様子を含めて取材に伺ったのでお伝えいたします!
千葉県でタクシードライバーに転職したい方必見!
今回は実際に現場にいらっしゃる担当者の方だけでなく第一線で活躍されている現役乗務員のお話が聞けるチャンス。
さらに実際のタクシー車両を間近で見ることができ、運転席も見学できる貴重な機会となっています。
とりわけ千葉県内では今ずば抜けて営業収入が高いのがこの京葉交通圏ですので、まさに千葉県でタクシードライバーに転職したい方必見の内容です。
実際に行ってみた!
今回、転職道.comタクシーメディア取材班は千葉県タクシー協会京葉支部とハローワーク船橋共催『タクシードライバー合同説明会~魅力の千葉県タクシー環境~収入・家庭・夢…タクシードライバーだからこそできる新しい人生』の会場であるハローワーク船橋へ行ってまいりました!

総勢17社が参加
千葉県タクシー協会京葉支部では、法人会員事業者数が述べ29社に上ります。(個人は6団体)
その中で今回の説明会では、17社が参加というビッグイベントになりました。
どのタクシー事業者様も条件面で遜色なく、働く上でのメリットが目立ちます。
▼参加企業様一覧
- エミタスタクシーアスカ株式会社(船橋営業所)【船橋市】
- 浦安タクシー有限会社【浦安市】
- 勝田台交通株式会社【八千代市】
- 協進交通有限会社【鎌ヶ谷市】
- 京成タクシー市川株式会社【市川市】
- 京成タクシー習志野株式会社【習志野市】
- 京成タクシー船橋株式会社【船橋市】
- 東洋タクシー有限会社【市川市】
- ハト交通株式会社【船橋市】(※今回不参加となりました。)
- ヒノデ第一交通株式会社(市川営業所)【市川市】
- 船橋タクシー有限会社【船橋市】
- 株式会社舞浜リゾートキャブ【浦安市】
- 有限会社丸十タクシー【船橋市】
- 三ツ矢エミタスタクシー株式会社【船橋市・浦安市・八千代市・習志野市】
- 有限会社武藤自動車【市川市】
- 有限会社八千代タクシー【八千代市】
- 八幡交通株式会社【市川市】
タイムスケジュール
当日のタイムスケジュールは以下の通りです。
1・タクシーの「あれ、これ」セミナー~
【「安全・安心」「社会貢献・やりがい・生きがい」「時間を自由にコントロール」 etc…もちろん「安定収入」も】
2・現役ドライバーのパネルディスカッション
【「女性」「異業種転職」「シニア」「個人タクシー」…それぞれの現役ドライバーがテーマに沿って語ります】
3・ワンミニッツPRタイム
【タクシー各社参加法人が熱き想いを1分間でアピールいたします】
4・タクシー車両展示コーナー見学
【実際に使用しているタクシー車両を展示。運転席などに乗車可能!】
5・各社相談時間
【タクシー各社参加法人への求職相談】
※就職活動実績受付は説明会終了30分前より受付可能。
タクシーのあれこれセミナー
「タクシーのあれこれセミナー」には、一般社団法人千葉県タクシー協会京葉支部の武藤氏が登壇されました。
タクシー業界に関する未経験者に向けての心構えや経験者向けのお話から、タクシー業界の現状を踏まえての京葉交通圏でのタクシー営業のメリットなどを事細かく説明しておられました。
特に印象深かった内容はメリットとして「千葉県は東京の特別区での流し営業中心とは違い、主要駅での駅待ち営業や無線営業と言って「電話」や「アプリ」でお客様がタクシーに乗られるスタイルがほとんどですので、地域密着で安定してお仕事をすることができます。」と語っていたことです。
さらに、安全性の部分でも「事故や事件とクローズアップされることがありますが、タクシーというお仕事は極めて検挙率が高いです。さらに働くタクシー事業者には必ず防犯責任者がいますし、ドライブレコーダーが搭載していますので安心です。
タクシーは一人で営業しているようで実は会社から守られているんですよ。」とのことでした。
現役ドライバーのパネルディスカッション
現役ドライバーのパネルディスカッションでは、京葉交通圏内でトップドライバーとして乗務する現役のタクシードライバー精鋭4名がスピーチ。
東京都内の大手タクシー会社から転職された黒井さん(写真右)は、都内で定年を迎えたため、自宅のある千葉県でタクシーのお仕事をしたいと思ったのがきっかけとのことです。『タクシーでしか移動できない人を手助けした際などにかけられる感謝の言葉にやりがいを感じる』と語っておられました。
今後の目標:『無事故・無違反で一日でも長く勤めたい。介護タクシーにも興味がある。』
パネルディスカッション唯一の女性ドライバーとして登場の江口さん(写真左3)は介護職からの転職。前職は15年間勤務されていたそうですが、車を運転するのが好きということがきっかけでこのタクシー業界に入ったそうです。『お客様から「また会えたらいいね」など、普段の地域密着ならではの会話が好き』と話しておられました。
今後の目標:『安全に楽しくタクシーライフを送っていきたい。』
会場の船橋市が地元のタクシー会社に勤務する北原さん(写真左2番目)は、タクシーで最もポピュラーな隔日勤務で乗務中。
家族もいらっしゃるそうで、趣味と仕事と家族のワークライフバランスを考えたとき、タクシーがぴったりだったそうです。
『タクシーは公共交通機関の最後の砦。世間からタクシーが必要とされるときに役に立ちたい。社会貢献ができたら』と力強く語っておられました。今後の目標:『自分の接客に磨きをかけていく。指導・育成の立場になれたらいい。』
最後は現在個人タクシーをされている西野さん(写真左)。実はこの説明会前日に放送されたタクシードライバーへのインタビューバラエティーグルメ番組に出演をされていたのです!当初から個人タクシーを目指しており、タクシーという仕事に転職したことで経済的に余裕ができたことが一番よかったと話しておられました。
『タクシーは自分のペースで仕事ができて、自分のがんばりで収入が上げられるのが何よりのやりがい』だそうですよ。今後の目標:『個人タクシーという夢はもう叶えたので(笑)…。皆さんにエールを送るとすれば、タクシーは社保もがしっかりしているし有給もある。それに時間ができれば好きなことができる。個人タクシーになれれば幅がより広がりますので是非頑張ってほしいと思います。』
ワンミニッツPRタイム
続いてはワンミニッツPRタイム。
これは参加各社が求職者の前で1分間企業のPRを行うという企画です。
各タクシー会社とも伝えたい内容や密度が濃いこと濃いこと!
何より熱意が溢れていることもあって『なかなか1分間では伝わり切れなかった。もっとタクシードライバーの良さを伝えたい!』というのが正直なところのようでした。まぁこればかりはルールですから(^-^)
それでも会場内ではPR動画を使用しながらの会社説明を行い、予定の20分は少々オーバーしましたが沢山のアピールポイント求職者の皆様は聞けたのではないでしょうか。
車両展示コーナー
説明会も終盤にさしかかり、いよいよ実際の車両を展示している外へ!
特設会場には、京葉交通圏で活躍するタクシー事業者の車両が勢ぞろい!
4年前に登場した次世代型UD車両のトヨタ「JPN TAXI」をはじめ、「クラウンコンフォート(特別仕様車)」や電気自動車の日産リーフのタクシー特別仕様車など、タクシーではおなじみの車両だけでなく普段なかなかお目にかかれない珍しいタクシー車両や最新型車両も展示。
関係者の皆様も求職者の皆様へ丁寧に一つ一つ説明しておりました。
JPN TAXI随時導入中

京葉交通圏では近年、各事業者でJPN TAXIの導入を進めています。
これには現状のクラウンコンフォートや日産セドリックなどのセダンタイプのタクシー車両が今後生産終了という点、さらにそれらの車両が中古車となっても走行距離がすでに『50万~60万キロ以上』と旅客走行を行うにはすでに限界であるという点があります(※ほとんどのタクシー車両はこの時点で解体して部品取り…或いは自家用車などへ回るか、もしくは自動車輸出事業者経由で海外へ輸出という流れです。)
そのため、今後の入れ替えはほぼすべてこの「JPN TAXI」であることが濃厚と言えます。
もちろんタクシーにはハイブリット車両のコンパクトタイプやワンボックスタイプもありますので一概とは言えないのですが、率は間違いなく置き換えの流れは京葉交通圏に限らず全国的に増加となることは必至のようです。
普段乗ることのできない場所にも
この車両展示で何よりの醍醐味と言えば、運転席に乗れることでしょう。
実際タクシーに乗る機会はあっても運転席に乗車することは滅多にありません。
通常の乗用車とさして変わらないのは事実なのですが、それでも特殊な機械は多くありますので触れられる良い機会なのです。
今回の説明会では求職者の皆様が運転席に乗車してみて、一層イメージを沸かせていたのが印象的でした。
メーターのボタンや緊急時の行灯ボタン、とりわけ人気があったのは自動ドアの開閉レバー体験でした(JPN TAXIの場合はボタン式なのでレバーはございません)。
というのも当日はタクシー事業者の担当者や、事業者によっては代表取締役が直接会場にいらしていましたので、直に説明を聞きながら機械に触れてみたり、体験してみることが可能でした。
そのため気持ちの面でも通常の企業説明会で受ける感覚とは違うのではないでしょうか。
セダンタイプの福祉タクシー車両も
いくらJPN TAXIが普及といえど、千葉県内および京葉交通圏ではまだまだクラウンコンフォートが活躍中です。
実はタクシードライバーの中でも好きな車種をアンケートしても意外とまだ根強い人気を誇っているこのセダンタイプの車両。ザ・タクシーって感じですよね!
今回展示されたクラウンコンフォートはなんと特別仕様車なのです!
どこが特別仕様かと言いますと…福祉車両に改良されており、後部座席左側が回転する仕組みとなっており、お体の不自由なお客様や、車いすのお客様にも対応できる車両となっております。(車いすはたたんでトランクに収納。)
また、従来のクラウンコンフォートに比べ後部左側ドアのみ開閉ドア幅が大きく作られており、ドアもが90度近くまで開けることができるのです。
各社転職相談時間
最後は各企業ブースにて転職相談会を開催致しました。今回大勢の求職者がご参加してくださいましたが、皆様概ね2~3社ほど企業ブースを回って説明を伺っている様子でした。
京葉交通圏は千葉県の西部地区(市川市・浦安市)、中央地区(船橋市・鎌ヶ谷市)、東部地区(習志野市、八千代市)に分けられ、各地域ごとに特性が違います。
概ね営業スタイルは駅待ちやアプリや電話注文などの無線配車が主流ですが、それでも沿線ひとつ見渡しても「JR総武線、京葉線、武蔵野線」「東京メトロ東西線」「都営新宿電鉄」「京成電鉄」「新京成電鉄」「北総鉄道」「東武アーバンパークライン」「東葉高速鉄道」など多岐にわたりますので利用用途が通勤・通学・観光など様々です。
また場所によってはレジャー施設や観光地もあるため、営業収入が都内と肩を並べるような地域もあるので求職者の皆様はライフスタイルに沿った形でそれぞれの会社の特徴を聞き入っていました。
その他
その他の説明会企画内容として、「もっと知りたいタクシーのあれこれ」と題してタクシーの歴史やルール、万一の対処法などを記したパネル展示を実施しておりました。
パンフレットや口頭だけでなく、わかりやすく表示することによってより鮮明にタクシー業界の仕組みを知ってもらうという狙いがあります。気軽に写真に撮影して後日改めて確認するというのも良いですよね。
インタビューしてみた
さて、ここからは現場の「生の声」をお届けしたいと思います。
当日は様々な角度から、タクシー事業者の方から、説明会を企画された関係者、求職者などの声を聞くことができました。
魅力あふれる千葉県は京葉交通圏のタクシー現場最前線のボイスです!
関係者の声

千葉県タクシー協会京葉支部 熊谷さん
『千葉県タクシー協会京葉支部のタクシードライバー合同説明会は今回で通算5回目となります。年2回開催を行っており、今年は7月27日に次いでの開催です。おかげさまで京葉支部は事業者同士の連携が良くこのような開催が出来ていますので、今後も開催を定期的に行って一人でも多くの人材を確保していきたいと思っております。コロナ前は未経験者の方を中心に開催後数名の入社実績がありまして、今後もタクシー需要が高まる中、千葉県の運賃改定も待ったなしで控えていますのでより人材確保に向けて動いていきたいと思います。「転職道さん見た」という方も前回いらっしゃいましたよ!次回は来年2月を予定しておりますので、今日これなかった方や後ほどこの京葉支部のタクシー説明会を知った方でタクシーに興味があるという方はぜひ、お気軽に足をお運びいただきたいですね。』
参加企業の声

三ツ矢エミタスタクシー株式会社 毎熊さん
『やはりコロナが第五類に移行しインバウンド需要が復活した今、全国でタクシードライバーが不足しています。これは今タクシー乗務員を始めるにあたってはまたとないチャンス!京葉交通圏のタクシーも尚のことです。当社もエミタスタクシー全体を通じてもそうですが、とりわけ浦安営業所ではおかげ様で周辺の観光施設が大変な賑わいを見せていることもあり、従来に比べ多くの乗務員が月収にして38万~40万円近くの収入を手にしているのが現状です。多い方ですと50万ほど!配車も自社無線だけでなく、GOアプリ、S.RIDEアプリを通じて多くのお客様に注文を頂いており追い付かない状況です。ですのでどんどん力を貸していただきたいと思いますよ。年齢層も20代から~80代まで在籍していますし、特例講習で入社した方も2名ほどおります。』
ですが…「じゃぁ他はダメなのか?」と言われると実はそうでもないんです。実際にこの後他のタクシー会社の担当者の話を聞いたりしましたが、船橋は船橋で別のおいしい案件があったり、習志野や鎌ヶ谷はそれはそれでまた別のおいしい案件がある。
転職相談で気になりましたらご相談乗ります。

取材を終えて
タクシーというお仕事は非常に奥が深く、また理にかなった仕事…そして人生の縮図みたいな仕事です。
自分で給料を作れて、なおかつ新人ドライバーならほとんどの事業者では二種免許は会社負担で、しかも乗務後に数か月間は給料保証期間がある…その後は自分がやった分の成果がしっかり反映される。会社員時代どんなに頑張っても固定給でそれ以上増やすとなると長く働いてほんの少しの年功給に懸けるか掛け持ちでバイトをするか…なんていううちに自分の時間が削られていく…そんなことを考えた果てにタクシーというお仕事にたどり着く。
「なんだタクシーか」と思って蓋を開けたら『自分の時間は作れる』『やった分だけ稼げる』『社会保障はある』『給料保証や資格支援もある』。自分のペースを上手にコントロールできる人生は、実はタクシードライバーの特権でもあります。
今回千葉県タクシー協会京葉支部のタクシードライバー説明会を取材させていただいて印象的だったのは、事業者間同士とても連携が取れており、仲が良いこと。そしてドライバーや担当者の皆さんがとても明るいということです。
これはとても単純なようで凄く大切な部分で、求職者の皆様がもしかするとお給料や条件よりも一番重視する精神的な部分であると考えます。そうした意味では非常につり合いの取れた、開会のご挨拶から終了まで終始和やかで活気のある会場でした。
このような京浜交通圏内でお仕事が出来る現地のタクシードライバーの皆様や担当者の皆様をとてもうらやましく思う次第です。千葉県タクシー協会京葉支の皆様、関係者の皆様のご協力には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。